公共の意味を問う必要
最近は「小さな政府」が正義になっているようだ。「民間に任せることは行い、無駄をはぶく公共機関」というもっともらしい言葉。今回の総選挙でも国民にとってはどうでも良い郵便局の「民営化」の是非の問題にすり返られてしまいました。
総選挙の直前に行った2つの大きな出来事を思い出してほしい。一つ目は107人の犠牲者を出した通勤列車転覆事故。「民営化」の手本とされたJR西日本の引き起こしたものでした。乗客の安全性より効率優先の運行計画が破綻したのです。
2つ目はアメリカの大型ハリケーンによる甚大な被害です。これもあらかじめ大きな被害が出ることが予想され、直前にも対策(特に車を持たない住民や高齢者、障害者の人達)にバスを出し、脱出させることは可能でした。しかし州政府も連邦政府も実行せず多数の市民は海抜マイナス3メートルの地に放置され、見殺しにされました。
アメリカの実例は政府が市民の「命と財産を守る」最低の役割すらしていない実例です。
今回の総選挙の結果、日本はアメリカの「真似をする」ことを選択しました。
日本は災害大国です。決して他人事ではありません。今一度公共のありかたを冷静に議論すべきでしょう。
写真は父が所有していました1946年の南海地震です。
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