民活化の弊害=映画産業
昨日の番組ゲストは映画業界関係者のTさん。映画事情に疎い私(実は2年ぐらい映画をみたことがない)にとっては、驚きの話しもいくつかありました。
「フランスや韓国では国が映画産業を保護しています。ハリウッド映画の上映を制限し、その分自国の映画を上映するようにしています。」
「自国の映画産業育成を国策と位置づけ、予算も出し、海外への進出も支援しています。」とのこと。日本はどうなっていますかと聞きますと、
「日本の場合は映画は娯楽であり、国は関与しないことに。現在日本の映画館で上映される映画の7~8割はハリウッド映画。最近は韓国映画も多い。」
「大映が倒産。日活がロマンポルノ路線になり、あとは児童映画ぐらいになりました。名作をこしらえ、製作者を育成するしくみが映画業界にはありません。国も最近少し支援をしていますが、現状の打開にはいたりませんね。」
話しを聞いていますと、韓国が国ぐるみで映画産業を育成しているのは、韓国のイメージを映画で上昇し、その後に世界市場で韓国製品を販売するためであると思います。主に工業製品でしょう。自動車や電化製品などだと思います。
そういえばハリウッド映画もアメリカの国策が強く反映されていますね。西部劇に出てくる騎兵隊のようにアメリカ軍が世界に展開し、自由を守るようなストーリーも多い。「カサブランカ」や「風とともに去りぬ」は二次大戦の最中に制作された映画であるし。
二次大戦後は「赤狩り」と称して、多数の映画関係者が職場から追放されましたし。ハリウッド映画もアメリカの国策と密接に関わっていますね。
無批判に、無条件にハリウッド映画を受け入れる日本。名作を育てない日本。自国の文化に誇りを持たない国は衰退するのは歴史の摂理ではないだろうか。
市民レベルでも映画の野外上映会などを開催し、頑張っている市民グループもいますが・・。
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コメント
文化とは何か、という認識がきわめて低いというか、あまりに狭義というか、そんなものを感じます。
また、文化事業に関して和光市では公社が取り仕切っているのですが、高コスト、役人体質を感じます。結局、ボランティアが支えており、そっちに金を回せよ、と思ってしまうのです。
日本の場合、地方のシネサロンがかろうじて支えている部分が大きいですね。
一方で、アメリカの映画産業は密接にアメリカ民主党と繋がっています。共和党政権になり、ハリウッドは勢いが落ちていますね。
とりとめないコメントですみません。
投稿: takeyan | 2005.09.10 23:04