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2005.12.24

無宗教の戦没者追悼施設予算見送りに思う

 小泉純一郎首相は二十二日、新たな国立・無宗教の戦没者追悼施設について、「いろいろな議論があるので今の段階でつけない方がいい。もう少し時間を置いた方が冷静に議論できる」と述べました。調査費を来年度予算案に計上しないことを正式に表明しました。

 これに先立ち、安倍晋三官房長官は記者会見で「誰もがわだかまりなくお参りできる施設となるか、という観点で世論を見守ってきたが、現段階では割れていると判断した」と理由を説明。「小泉政権ではもうない」とも述べ、補正予算などの形で調査費を計上する考えもないと明言しました。

 安倍氏は、公明党の冬柴鉄三幹事長に見送りを電話で連絡。冬柴氏は記者団に「政府の政治判断だ」と、やむを得ないとの認識を示したうえで、「超党派の議員連盟の活動を続け、国民に追悼施設の必要性を理解してもらうよう努力したい」と語りました。

 昔1度だけアメリカワシントンの国立アーリントン墓地へ行ったことがあります。荘厳な雰囲気でしたので、写真も撮りませんでした。当日はある戦没者の追悼式をしていました。
 同行した地元テレビ局のカメラマンがその様子を撮影しようとしたところ、警備兵が血相を変えて走ってきて、銃剣を突きつけ辞めさせました。それほど厳粛な追悼式のようでした。

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 沖縄県は「平和の礎(いしじ)」という無宗教の戦没者を追悼する施設をこしらえています。2000年の沖縄サミットの時にアメリカのクリントン大統領が戦没者の追悼に訪れました。あそこには日本国民だけでなく、アメリカ兵の死者の名前や、朝鮮、中国の戦没者の名前も石碑に刻まれています。

 昨日天皇陛下は誕生日の講話で、今年訪れましたサイパン島の慰霊に言及され強い平和の意志を表明されました。
 最近「靖国問題」でアジア各国と日本政府はギクシャクしています。それだけに無宗教の戦没者追悼施設の予算が見送られたのは極めて残念です。

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» あの国のひとは知らないことを知らない [知れば知るほどきらいになる国?]
ヒトラーと天皇の違い・・ ヒトラーは自殺した。 天皇陛下は長生きした。 ヒトラーは死んでも非難を受ける。 天皇陛下は死んで参拝を受ける。 ヒトラーのせいでドイツ人はまだ謝罪をし続け、戦争犯罪者を処罰している。 日本人はまだ謝罪をしていないばかりか戦争犯罪者が英雄になっている。 しかし、ヒトラーと天皇陛下がしたことは大差ない。 なぜ韓国人は親日発言をしないのか? 人々の批判を受けるからか? ユダヤ人がイスラエルでヒトラーが好きだと言ったらどうだろう? 非常識... [続きを読む]

受信: 2005.12.24 18:16

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