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2005.12.23

天皇陛下72歳の誕生日講話について

 天皇陛下は今日23日、72歳の誕生日を迎えられました。これに先立ち皇居・宮殿で宮内記者会と会見されました。今年6月に米自治領サイパン島を慰霊訪問したことについて「61年前の厳しい戦争のことを思い、心の重い旅でした」と振り返られました。

 戦闘で日米双方や現地島民ら約6万人の犠牲者を出し、朝鮮半島出身者も命を落としたことを挙げ「島に在住していた人々の苦しみや島で家族を亡くした人々の悲しみはいかばかりであったかと計り知れないものがあります」と、あらためて追悼の気持ちを表しました。

 昭和初期から敗戦までの期間を「ほとんど平和な時がありませんでした」と述べられ、歴史認識やその継承の重要性に言及。「過去の歴史をその後の時代とともに正しく理解しようと努めることは日本人自身にとって、また日本人が世界の人々と交わっていく上にも極めて大切なこと」と指摘しされました。

 「戦中派」に属する世代の天皇陛下。最近の日本の動向に強い懸念を抱いている言葉なのではないでしょうか。
「勇ましい」保守系政治家達の発言が最近目立ちます。それだけに「平和を願う」天皇陛下の発言には重みがあると思いました。

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コメント

杉本さんコメントありがとうございました。いまやリゾート地のイメージが強いサイパンもそのような史跡や人物があるのですね。
 天皇陛下にあやかる人達の危険性を、他ならぬ天皇陛下自身が強い意志でたしなめられていると思いました。

 「劇場政治」や面白おかしく政治を取り扱うことは危険です。また無関心であることももっと危険です。

投稿: けんちゃん | 2005.12.29 10:15

 普段、政治的な問題はごく身近なこと以外関心が薄いのですが、天皇陛下のサイパン慰霊訪問の新聞記事はゆっくり読みました。
 サイパンには何度か訪れています。主に釣りに行ったわけですが、一度だけ観光もということで、バンザイクリフやラストコマンドポストにも行きました。ツアー業者のガイドは地元のおばちゃんでした。当時、戦後45年以上経っていたと思いますが、きれいな日本語を話されました。新婚さんをからかいながら楽しくガイドをされていましたが、ラストコマンドポストの前で彼女はだんだん涙声なり、戦争で亡くなった人たちを思い出してしまう、ちゃんと説明できなくてゴメンなさいというコメントで彼女のガイドは終わりました。さっきまで、退屈そうにしていた、カップルたちも一緒に大拍手。天皇陛下が突然訪問した韓国人慰霊碑も近くにあったと思います。
繁華街には韓国料理店がたくさんあったのを記憶しています。和食の看板のある食堂に入ると、韓国人家族がやっていて驚きました。
 となりのテニアン島で、ドライバー兼つりガイドを手配してくれたのは、島で雑貨屋をやってる韓国人女性でした。彼女の両親は戦時中日本軍に連れてこられた(表現が正しくないかもしれません)のだと、日本資本のホテルの従業員が話していました。やってきたドライバーはフィリピンの方で、このあたりで何年か仕事した実績があるとアメリカの市民権がとりやすいというようなことを話していました。魚が釣れずに、島の反対側にポイントをかえるという彼が壊れた柵を越えて突っ走ったのは、普段は使ってないというアメリカ空軍の飛行場でした。たぶん、その滑走路から原爆を積んだB29が飛び立ったのだと思います。
 けんちゃんの記事を読んでそんなことを思い出しました。自分では典型的ノンポリだと思っていましたが、さすがに最近の社会情勢は危機感がつのります。
 

投稿: 杉本 | 2005.12.29 10:03

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