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2006.05.28

「ウェッブ進化論」を読んで 6月2日(金)

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 今週の高知シティFM(76・2MHz)「けんちゃんのどこでもブログ」のテーマは「ウェッブ進化論(梅田望夫・著)を読んで」です。今週もインターネット事情に詳しい高知シティFM放送の戸田健史さんにもコメントをいただきます。
本の帯に「これは物語ではなく現在進行形の現実である。グーグルとネット社会の未来について、希望と不安が見えてくる。」とのことと書かれています。

1)グーグルは単なる検索エンジンの会社ではありません。そのことですら凄いことで、インターネットのあり方を根本的に変えてしましました。「誰もが気軽に、キーワードを入力して目的のサイトを捜す」ことは少し前までありませんでしたし。

戸田 そうですね。ほんの少し前まで調べものをすると言えば、図書館や関係先に聞いたりして大汗かいていました。今やパソコン上で「ぽん」とやれば1発で捜したい情報が得られます。これはGoogle の功績ですね。

2)しかもグーグルは検索エンジンも無人化にて膨大な情報を整理し、市民が誰でも情報を活用しやすい仕組みを構築しました。また独自のホームページの評価基準である「ページランク」があり、より検索キーワードで調べたい情報にたどり着けるようになりました。

戸田 このページランクと言う言葉は一般にまだなじみがありません。調べますと「多くの良質なページからリンクされているページはやはり良質なページである」との定義のもとにつくられている。
 ページの重要度を現しています。あるページから別のページへのリンクされたページの支持投票とみなして、リンク元のページの重要度を加えて判断しているとのこと。なんだかよくわかりにくいですね。

3)ウェッブ進化論のなかで「ロングテール」という考え方が新鮮でした。リアルな社会では「80対20」の理論が幅を利かせています。それは「20%の層が80%の富を所有する。」というものです。大企業のセールスプロモーションは、20%の富裕層へのものだけで、80%の貧しい層は切り捨てる発想です。格差社会ですね。
 政治も「構造改革」とやらで20%の富裕層への優遇策を打ち出しています。
 グーグルの考えかたは全く異なっています。「売れない」80%の層を「情報発電所」として活用するものです。
 好例はアマゾンという書籍販売。売れない本をネット上に全て表示したところ買い手がつき、今まで売れなかった書籍からベストセラーが出たとか。今やアマゾンの6割は打ち捨てられた売れない本(ロングテール)だったのですね。驚きました。結果大変な収益をあげています。

戸田 今までの商売の仕組みを覆すものですよね。売れないものは売れないのだから。みんな諦めていました。それをインターネットが売ってしまうのですから。
 アマゾンが全世界で売れている仕組みの一端がわかりましたね。

4)同じことは高知は田舎。人も少ない。少ししか売れない、だから量がはけないとかいうことになりますね。独自性があって、良い物であれば売れることに繋がる。そういうことになるのではないでしょうか。


5)ブログも同様の役割を果たすと言われています。従来マスメディアで発言できる人は限られていました。しかしブログではインターネット環境にある人は誰でも発言が可能になります。
 ブログで1市民が論陣を張れます。
 ウェブ進化論によれば、「世の中に起きている事象に目を凝らし、耳を澄まし、意味づけ伝える。」ことが1市民で可能になりました。評論家や有名な学者でなくても情報発信が出来るのですから。

戸田 1市民が情報発信をする場所は従来は限られ、影響力も小さなものでした。ブログでインターネット環境のある全世界へ発信することが可能になりました。
 ブログがもとで将来政治の革命がおこるなんてこともありえるでしょうね。


6)ですので、既成のマスメディアは自分達の権威が崩壊するのを恐れているようです。WEB社会のネガティブな面をことさら強調した報道ばかりしています。
 最近のウイニー問題。ウイニーが問題ではなく、情報管理を公私混同した自衛隊や警察官、教員、自治体職員、大企業社員が問題ですね。その責任を追及せず開発者を逮捕するなどおかしなことだらけですね。

戸田 ウィニーの開発者が逮捕されましたね。裁判にかけられますね。高度の技術を使いこなすことは、今流行言葉で言えば「自己責任」なのですね。できないなら曖昧に使うなよと言いたいですね。
 海外での人質事件のときに「自己責任」と声高に言っていましたね。こんなところで自己責任をとれていないのですね。

7) 官公庁の情報管理がなっていないのです、公の情報を「公私混同」すること事態がおかしいのですね。
 また筆者は「ブログは信用創造装置」とも言います。
 「知人と煩雑に会わずとも見ず知らずの相手とも、ある種の信頼関係を生み出し得る舞台装置のよう意味がある。」とも。
 「実際のブログを書くと言う行為は、恐ろしい勢いで本人を成長させる。ブログを通じて学習した最大のことは、自分がお金に変換できない情報、アイデアはためこむよりも無料放出することで(無形の)大きな利益を得られることに尽きる。(P166.。知的生産性のツールとしてのブログ)

戸田 何度も言いますが自ら出すことで入ってくるのですから。自分のなかで溜め込んでいますと駄目ですね。どんどん出すことで、入ってくる情報も増えます。
 ブログをどんどん活用して自らを高めることになると思いますね。
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投稿: 山藤花 | 2006.05.30 07:30

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