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2006.09.26

ローマ人が構想し実現した公共財

 塩野七生氏著作の「ローマ人の物語」を近くの図書館で借りて読んでいます。古代ローマの壮大なスケールに驚きます。なぜローマ帝国は広大であり、長い間帝国は維持されたのか?
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 「すべての道はローマに通ず」という項目で1巻あります。これはローマ人の公共事業について書かれてあります。道路網は帝国全土に張り巡らせています。石で舗装され、馬車が通行できるようになっていまして、軍隊の移送や物資の輸送の役割を果たしています。

 水道は高架橋やトンネルを建設してにより水源地から運ばれています。大河には石積みで橋が架けられています。今の時代であれば、地方にも高速道路と高度情報通信網(インターネットなど)がすべて行き渡り公共サービスを国民全てが享受していることになりますね。
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 イタリア本土だけでなく、軍事的に征服した地域も属州として、ローマ帝国本国と変わらぬ公共設備をこしらえています。道路や水道、浴場や競技場などが帝国各地で建設されています。
 殆ど無料で使用できたとのことです。ローマ時代は税金も上がらなかったそうですし。

 地方切捨ての日本の政策。人がいないところに高速道路など無駄だと言う議論が都市部の人達が主張しています。そこまでいうのなら、ゴミなども都市で処理すべきでしょう。田舎へ産廃など捨てないように。原子力発電所も都市部の海岸へ建設すべきでしょうね。
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 ローマは地域間の不均衡などなかったようです。また宗教や習慣の多様性には寛大で一つの価値観を押しつけることはしなかったようですね。国のあり方で考えさせられました。ですので、あまりにスケールの小さな最近の日本の指導者の発言にはがっかりしますね。

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