高レベル放射性廃棄物とは? 12月22日(金)
西村 けんちゃんのどこでもブログの今回のゲストは外京ゆりさんです。外京さんには「けんちゃんのどこでもコミュニティ」時代に、自力整体や映画東京原発について出演いただきました。また原発問題をテーマに「それがたまるか」ブログも新たに作成されています。
今回のテーマは「高レベル放射性廃棄物とは?」でお話を伺います。
そもそも津野町や東洋町で「話題」になりました「高レベル核廃棄物」とはどのような廃棄物なのでしょうか?
外京 「高レベル」と言いますのは、青森県六ヶ所村で現在試験をしています。その再処理をした後に出てくる廃棄物です。日本全国に現在原子力発電所は54基稼動しています。燃やした後の核のゴミをもう一度使用して、使うためにプルトニウムやウランを引っ張り出します。
その残りのゴミ。リサイクルもなにも取り出すことの出来ないゴミ。それを「高レベル放射性廃棄物」と言います。ちなみにブログでも書きましたが、ウラン鉱石の場合は、放射能の単位で1キログラム当たり「ベクレル」というものですが、235000ベクレルです。
それが原子力発電所の燃料のレベルになりますと、116500000ベクレルになります。更に使用済みの核燃料になりますと159兆ベクレルと言う数値になります。と言う形になり指数関数的に放射能の数値が増殖して行きます。とにかく0が12個もつくのですから!
とんでもない高レベルのものになるのですね。
(原子力政策を推進を唱える書籍の数々)
西村 その単位については詳しくわかりませんが、放射能が強いようですね。そのようなものを計画では地中に埋めて保管して大丈夫なのでしょうか?日本では現在高レベル放射性廃棄物はどうなっているのでしょうか?
外京 一応具体的な物理学的なことになりますと悩みます。ともかく六ヶ所村に一度集めましょうと言うことになっています。
高レベル放射性廃棄物と言うのは、プルトニウムとウランを抽出した残りのものを強い酸を使用して抽出します。残りの廃液を硝子硬化体で固めます。大変放射能が強いものです。
西村 愛媛県伊方町の伊方原子力発電所では、プルサーマル計画を実施するとの報道がされていました。そもそも何をすることなのでしょうか?また外京さんは大変危険な計画であるとのことと指摘されていますが、どうなのでしょうか?
(愛媛県伊方原子力発電所)
外京 さきほど申し上げました再処理のとき抽出しましたウランとプルトニウムをあわせて「MOX燃料をつくります。それを普通の(老朽化した)原子炉で燃やします。
再処理したプルトニウムは計画では高速増殖炉というところでリサイクルをする。資源のない日本では国益にかなった方式であるというのが「核燃料サイクル」の考え方でした。高速増殖炉はどの国も難しいと言うことで撤退しました。
それでプルトニウムが日本ではたくさん出来ます。世界中から「日本は核兵器を大量にこしらえるのではないか」と言われています。それで「プルサーマル計画」というものを実施しようとしています。
プルトニウムは大変危険なものです。核兵器に使用する場合は僅か4キログラムで核弾頭が出来ます。それが日本は43トンもプルトニウムを保有しています。プルサーマルという形で老朽化した愛媛県伊方町の原子炉で燃やした場合、核分裂の連鎖反応がおきます。
ひび割れの事故も何度もありました。しかも燃焼温度がひじょうに高いです。それを何の設備もしなくて、そのままの従来の原子炉で「制御された核爆発」をしようとしています。危険であるとは思いませんか?
(南海地震と原子力発電所の関係をとりあげている地元新聞の特集記事)
西村 高知県は南海地震(しかも巨大地震)がここ30年以内に到来するとも言われています。高レベル放射性廃棄物を地中に埋めても地震では大丈夫なのでしょうか?欧州などでは殆ど地震のない硬い岩盤のなかに埋めているようですが・・。
外京 実際には埋めてはいません。岩塩抗跡の竪穴に「保存している」状態です。それは土の中にはまだ知られていないバクテリアがいまして金属を食べてしまうからですね。水も腐食性物質です。硝子固形体のまわりは金属で覆います。しかし高レベル放射性廃棄物は熱いので金属も厚く覆えません、厚く覆うと熱が冷めにくいからです。薄いと金属が腐食する可能性があります。5年持たないだろうとも言われています。放射能漏れが起こる可能性があります。
ですのでトンネル内に放置はしていますが、土中には欧米でも埋めてはいないのです。
東洋町あたりは活断層も近くにありようです。また陸地の近くの海はすぐに深くなっていまして1000メートルの水深があるようです。
波乗りにいいのですね。
(高知県室戸岬の海岸)
西村 深いから海洋深層水も採れるのですね。あのあたりで。
外国では固い岩盤の、岩塩抗跡に埋め込んでいるようですね。火山国で地震国である日本に適地はあるのでしょうか?
外京 全く「正気の沙汰ではない」と海外の学者は言っています。
西村 ある原子力関係の書籍には「高レベル放射性廃棄物施設には2キロ四方の土地が必要。建設費は1兆円。60年間の廃棄物管理費は2兆円」と算定されていました。どう考えればよろしいのでしょうか?
外京 そんな短い時間で高レベル放射性廃棄物が無害になる筈がありません。高レベル放射性廃棄物はたくさんの放射能を出す物質が含まれているのです。
ものによりましては1万年、10万年。100万年経過し反応がようやく人間にとって安全なものになるようです。「100万年の単位が必要である。」とも言われています。
高知県のようにほぼ100年単位で定期的に地震が起きているところです。そういうところへ埋めるということはありえないと思います。
西村 そこらを県民は冷静に考えるべきでしょう。
外京 特に東洋町辺りは特に地層運動が活発です。室戸の東側は2キロ先の海の深さが1000メートルもあります。だから海洋深層水も採れます。
激しい地震活動が起きることがわかっている地域に高レベル放射性廃棄物を埋めるなどということはとんでもないことです。
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