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2006.12.07

メディア・リテラシー 河野義行さんの講演を聞く

 1994年に「松本サリン事件」で被害者でありながら、容疑者扱いされ、報道被害を受け続けた河野義行さん。12月5日に高知市かるぽーとにて「報道と人権」と言うテーマで講演会がありました。高知市・高知市教育委員会主催。

 殆ど告知はそれほどしていないのにもかかわらず会場は500人の市民が真剣に河野さんの話を聴講しました。奥様は12年経過した今も意識不明で入院中であるそうです。3人の子供さんたちは成人されそれぞれの道を社会人として歩まれているとのことでした。

 「原因は松本署の捜査部長の思い込み。その警察発表を何の検証もせず大量に報道したマスコミの責任。またマスメディアの報道を真摯に信じた市民感情の怖さです。」

「メディアや市民感情の高まりに対しては個人の力はあまりに無力であります。」とのお話はとても迫力がありました。

 結局河野さんは翌年3月20日に起きました地下鉄サリン事件で無実が証明されました。それまで容疑者扱いされていたのです。
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「裁判で有罪が確定されて始めて罪が確定されます。警察に逮捕されたり、起訴されてもあくまで容疑者であって、有罪が確定したわけではない。その区別がマスメデァもきちんとしていない。」

「しかし容疑者扱いの頃は、友人が町内会から脱会を要請されたり、親戚が離縁を迫られたり周囲の人が被害を受けることもありました。これもすべてマスメディアの異常な報道のありかたです。」

 具体的に河野義行さんが体験されたことをお話されましたが、すべてに迫力があり説得力がありました。

 警察の予断捜査と思い込み捜査の現実。マスメディアの警察発表を検証せず無責任に大量報道する姿勢は12年経過して改まったようにもありません。実にリアルな話でありました。
 
 政府・与党は「テロ対策」として「共謀罪」を国会審議で提案しています。密告社会と秘密警察を横行させ、市民を「魔女狩り」に動員する民主主義の破壊活動を発動しようとしています。地域のコミュニティの破壊であります。共謀罪が成立すれば自主防災組織はなりたちません。
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 それは絶対に阻止したいと思います。

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