「戦争をしない国の映画」を見る
ドキュメンタリー映画だそうです。全国各地で上映運動がされているようで、ご近所の県議である坂本茂雄さんからの連絡があり、見に行くことにしました。
主催は旧社会党系の平和運動なのでしょうか?私はそのあたりはなんでもいいですが。政党関係者や労組幹部が目立っていました。
最近の日本、閣僚や自民党幹部の「勇ましい」発言が目立ちますね。憲法を守り国づくりをしなければならない筈の政府閣僚が、必死で憲法を壊そうとしていますし。しかし市民各位にその危機感が極めて希薄ですね。
というか政府与党が莫大な費用を(税金などで)かけて、国民を政治に無関心にさせ、眠らせる方策を大手広告代理店を活用ししているからですね。従来型の革新政党のプロパガンダは多数の国民には「騒音」としか聞こえないようです。
「戦争をしない国 日本」の映画は古い画像やニュースなどを繋ぎ合わせていました。いゆゆる「革新陣営」のプロパガンダ映画のよう調子かなと思い眺めていました。
しかしたとえ解説のナレーションがそうであっても、歴史の事実の重み、歴史の経過が、見るものに迫るものがあります。そのあたりは映像の力ですね。
歴代の政府・首相の発言履歴を並べ、アメリカ政府の見解を映像で並べていますと見事に現実に符号すると驚いたものでした。終戦後はアメリカ政府も日本国民も「2度と戦争はしない」「軍事力は保持しない」ということで一致し、世界史上まれな日本国憲法をつくり上げました。
しかし二次大戦後の戦後処理における米ソ対立と冷戦の始まり。中国革命と朝鮮戦争で日本の役目がアメリカのアジア政策の尖兵と兵站基地に変貌。日本の再軍備がアメリカの要請によりされました。
昨年小泉前首相は「日本とアメリカは共通の価値観(民主主義)を共有する盟友である」と叫んでおりました。二次大戦後アメリカは世界上で戦争をしておりました。日本は全く戦争に関与しておりません。品川正治さんのご指摘のように「戦争ばかりしているアメリカと、平和憲法の日本と同じ価値観であるわけではない。」のです。
しかしアメリカの戦争に日本は兵站基地として、アメリカの軍事力を支えるバックヤードとして敗戦後急速に経済が復興し、経済成長を遂げてきたことも現実です。サンフランシスコ条約締結で占領政策は終結しましたが、同時に締結された日米安保条約欲によりアメリカ軍が日本に永久に駐留することになってしまいました。
そして映画では、そのアメリカ軍が再編され、日本の自衛隊を傘下に入れ、世界的な規模で日米共同での海外派兵の展開を日米政府はもくろんでいるとの論調でした。その場合邪魔になるのは日本国憲法第9条と、教育基本法であると。なるほどと思いました。
来られていた人たちは年配者が多いようでした。やはりこの種の平和運動も若い人たちも関心を持つ必要がありますね。
金曜日の夕方6時からの開催。公務員はボーナス支給日。そういう関係で参加者は60人とやや少なめでした。
課題はこうした平和運動が、市民レベルに広がるべきなのですね。その種の処方箋はもはや政党筋や労組筋にはないように思います。昨日来られていなかった共産党筋にもなさそうです。
安田純平さん,品川正治さん、天木直人さんの講演会を開催した市民サロンや、高レベル放射線廃棄物問題に真摯に取り組んでいる市民グループに市民を組織する可能性があるやもしれませんね。
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コメント
ほこみさんコメントありがとうございました。
こうした集会に参加して思いますのは、「集会の参加者が少ない」ことと「関係者集会ではないのか、ふつうの市民の参加が少ない。」ことですね。
とくに若い世代の人達の。これはやはり政府などが「やらせタウンミーティング」にもありましたが、莫大な費用をかけ、大手広告代理店やIT業者を活用して、「政治には無関心」「規制緩和だ」「アメリカ社会は理想だ」「格差拡大は自己責任だ」「政治に関心があるのは変わり者だ」という執拗で徹底したプロパガンダの成果であると思います。
経費のかかったそうした「謀略」を1発芸で暴露するのが「お笑い」ですね。太田光とかマッド・アマノなどが面白いのはそこです。
投稿: けんちゃん | 2006.12.14 10:42
TBから参りました。どうも有難うございます。
私のブログを読んでくれた人がいるんだ〜と、ネット公開なので当たり前と言えば当たり前ですが、ふと思いました。たいてい多くの人は好まない様なちょっと堅苦しい(?)事がほとんどなので、そういった意味でTBやコメントがつく事は個人的に嬉しいです。
『戦争をしない国 日本』は先週くらいに観ておりました。けんちゃんさんもご覧になったんですよね。
仰る様に、「古い画像やニュースなどを繋ぎ合わせて」ある物でも、ああいった古い映像やニュースは日本の過去の出来事を知るという意味で、私の様な若い世代にとっては興味深い物です。
日本(人)は広島の出来事を「被害者」としてばかり主張し執着する癖があるので、私は其れを懸念しております。
「課題はこうした平和運動が、市民レベルに広がるべきなのですね。」とけんちゃんさんが仰った事を実現していくには、意識して、何が起こって、起ころうとしているのかという事を知ろうとする事が、まずは一人一人に必要があると思います。じゃないと、上映会にしろ講演会にしろシンポジウムにしろ、参加するに至らないでしょうからね。けれど其れは強制出来るものでもないし、自発性が必要な事だから手こずるところなのかな、と私は思っています。
長くなってしまいましたね。すみません。
とにかくTB有難うございました。
投稿: ほこみ | 2006.12.13 21:55