ぷらっとこうちは何故頓挫したのか? 1月5日(金)
西村 今月はブログについて、高知シティFMの戸田健史さんとお話します。今回のテーマは「ぷらっとこうちは何故頓挫したのか?」です。
高知県総務部県政情報課が管理・運営していました公共電子掲示板「ぷらっとこうち」。電子掲示板での県民各位の交流促進が狙いであったようですが・・。昨年11月30日で閉鎖されたようです。
私も当事者(当時の県政情報課とぷらっとこうち運営委員会から登録抹消措置を昨年7月24日にされました)ですのでコメントがあります。とにかく規制だらけでおかしな掲示板でした。そのくせ運営委員のなかには匿名の下劣な書き込みで私を誹謗する者がいました。
そういう書き込みは自分たちが運営委員だから削除しない。わたしの書き込みはひたすら削除するそういうおかしな体質でした。
戸田 どうしてもこうした話になりますと、感情論になりますね。キーボードの上だけで成り立っている掲示板ですので。考えられることですね。
でもぷらっとこうちは高知県庁がやっている掲示板ですので、特殊な掲示板と言えますね。ですので、その「線引き」。ここからここまでを削除する。決めづらいと思います。立上げの時点でそのあたりもう少し考えれば良かったのではないかなとも思います。なんで考えてなかったのかという気がしますね。
(ロックアウトしたまま一度も県民の意見を聞くことなく閉鎖されてしまいました。)
西村 民間の電子板であれば「炎上」したりはしばしばありますね。そうであったしても民間の掲示板ならそれも良いでしょう。しかし県民の税金で運営管理されている電子掲示板です。公共性と情報公開の義務はあります。
この書き込みを削除したことが良かったのか悪かったのか。当事者(運営委員会と書き込みを削除された人)が直接対話すれば良いのですね。それが難しい場合は第3者が出てくるべきでしょう。第3者が双方の言い分を聞きまして、情報を開示し、「皆さんどうでしょうか?」という形があっても良かったのではないでしょうか。
その2つとも運営委員会は担保できませんでした。よって県議会への説明責任も、裁判での満足な答弁もできなかったのです。
戸田 実際にけんちゃんがぷらっとこうちで書き込みを削除された時は、いきなり削除されたのですか?
西村 そうです。「削除されました。」という表示が、ぷらっとこうち上には表示されるだけです。事情を知らない人で見た場合は理由が明示されていないのでわかりません。書き込んだ内容もわかりませんね。
その後、運営委員会や事務局といろいろやりとりをしているうちに、7月24日に登録まで抹消されました。以後書き込みができなくなりました。
その後、おかしいと思った県民の人達がいろいろと書き込みをしました。結果的に「収拾がつかない」状態になったと運営委員会が判断し、8月24日から一時閉鎖されていました。
その間に県民から住民監査請求やら、県議会議員への説明責任やら、裁判まで起こるようになりました。
戸田 実際これだけおおきな事が起きていますね。県の予算を使って設置された電子公共掲示板が閉鎖になって、紛争になっている。それにも関わらず街中を歩いている高知県民に聞いてみましょう。「ぷらっとこうちって知っていますか?」。
「知らない」といわれる人がかなりいらっしゃるでしょうね。
(高知県庁)
西村 殆ど知らないと思います。
戸田 この時点でなんだかこれはおかしいという気はします。広報しろとかそういうことではありません。これも結局特定の人たちだけのツール(道具)にしかすぎません。
西村 高知県民はそうかもしれませんが、ぷらっとこうちは高知県庁のホームページのトップページに「ぷらっとこうち」という表示をしています。
高知県庁のホームページは一体どれくらいのアクセス数があるのかわかりません。県の代表的なホームページです。それにリンクを張っていることは、県外の人も、インターネットで高知県のホームページを見に来た人も、見ますね。
それを見られた人が(ぷらっとこうちの有様と現状)をどう思われるかでしょう。
「どうなっているの?」という疑問はあるでしょう。それに対する説明もありません。ぷらっとこうちのトップページには書いていますけれども不十分ですし。釈然としないと思います。
戸田 時々見ているものにしましても、なんだか中でごちゃごちゃしているな。そうこうしているうちに「閉鎖」。「なにが起きたの?」ということがよくわかりません。それが本音のところです。
西村 ですのでリアルな場で当事者同士が話し合えば良いと思います。きちんと議論をするとか。あるいは討論会をするとか。そういうことをしまして、第3者がコメントをするとか。
よけいに「炎上」状態になるかもしれませんが、そういう努力はすべきではなかったのか。かえすがえすも残念であると思います。
(インターネット上でも社会性を問われます。)
戸田 インターネット上だけで解決しようとしていたという印象ですね。
西村 それだけでは無理だと思いますね。
戸田 そうだと思います。
西村 この問題に関して昨年8月15日に橋本知事も長いコメントを投稿し、県議会議員も関心を示し、県政情報課に問いただしていました。ある県民は裁判を起こしました。それだけ高知県の情報化に対して関心があったのですね。
確かに見かけの上は混乱しているように見えます。ただ残念なことに県政情報課および、ぷらっとこうち運営委員会、事務局が、「自分達の身内だけで話し合い」をし、ぷらっとこうちの閉鎖を決めてしまったのですね。とても残念です。
その芽を今回ぷらっとこうち運営委員会は正面から向き合わず、逃げてしましました。
戸田 その後は大きな動きはないのですね?閉鎖された後は。
西村 ないようですね。若い人たちを中心に「再開してほしい。」という動きがあるやに聞いています。署名を集めて知事に要望書を出されたりされているようです。
戸田 とはいえ、以前のように使用できません。その間もサーバーは動いていますし、費用もかかっています。こんな無駄なことはないですね。早くなんとかして使えるような形に。より良い形に。なにも1回の失敗がすべてをだめにするのではありません。
より良い形で、なんらかのかたちで再開していただきたいですね。
西村 見かけが公共電子掲示板ですね。前半の部分で戸田さんが言われていましたが、県民に聞いてもだれも知らないとは思います。
ぷらっとこうちは、高知県庁のトップページにリンクされています。インターネットで高知県庁のサイトを見に来た人は誰もクリックしてみている筈です。
見たとたんに「ありゃりゃ」ということになっています。見たとたんに訳がわからないでしょう。あの説明文章では。
話は変わりますが、昨年の年末にNHKがインターネット関連の特番をしました。匿名で書き込みができる巨大掲示板である若い女性が誹謗中傷され、ひじょうな社会的な苦痛を受けてしまった。これをどうするのかということで、関係者が集りスタジオで討論会をしていました。
戸田 最近多いことですね・
西村 そのなかで韓国の実例の紹介がありました。韓国では住民登録番号と、氏名と照合しませんと電子掲示板(人気のある大手の掲示板が全て)には書き込めないようにしたそうです。
そうしますとネット上での誹謗中傷が激減したそうです。
戸田 実際に翻訳ソフトを活用しまして韓国のある掲示板をのぞいて見ました。確かに住民番号と名前を入れないと書き込みができません。
国外の人はメールでどうぞ。ハングルがわからないと登録は出来ませんね。こうなれば信頼できるシステムは出来ると思いました。
ただ韓国の別のサイトを見ました。いろんな人が書き込んでいました。ある女性タレントの応援掲示板でした。翻訳をかけてみました。日本と同じですね。誹謗中傷だらけでした。
「整形しているはずだ。」「鼻の整形にいくら使っているのだ」とか。書かれていました。どこへ行こうが、いくら規制しようが、それぞれ個人のモラルになる部分があり、完全な解決策はありません。
西村 ですので掲示板があり、ブログがあり、SNSがありますね。それぞれ機能と役割がありますね。それそれのメディアに長所と短所があり、運営側は大変であると思いますね。
戸田 運営者は大変ですね。これからもそうですね。ホームページを開く以上、ブログもそうですが、管理者になりますね。
西村 ブログは自分が1人管理者ですね。管理権限がありますね。例えばコメントもトラックバックも投稿禁止にすることも自分で出来ます。
掲示板の場合は管理者がはらをくくらないとできませんので、より難しいところがありますね。
リアルな場で関係者が集って話をする。元運営委員会の人たちに申し上げたいです。その人たちも交えて話し合いをできれば良いとは思います。
戸田 今後どうなるのか見守りたいですね。
西村 知事も県会議員も交えて、裁判起こした人も交えて討論会でもやれば解決策が見つかるのではないでしょうか。それ以外にはありません。
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