ブログと自殺予防方法について 2月8日(金)
西村 今月のけんちゃんのどこでもブログは、高知シティFMの戸田健史さんとともに、ブログをとりまく社会についてコメントいたします。
今回のテーマは「ブログと自殺予防方法について」です。日本の自殺者は1998年に3万人を超えました。2003年は32109人が自ら命を絶っています。
一時テレビで話題にもなりましたが、ネット上に「自殺サイト」があるようです。練炭を車の中や部屋で燃やして何人かの人達が中毒死するということもありました。ネットでのやりとりから発展したようです。マイナスイメージばかりがインターネットの世界ということで強調される傾向にあるようですが・・。
戸田 この事件もありましたし。自殺の為の薬物の取引などをインターネット上でしていたり。そんなニュースもありました。どうしても既成メディアは「原因はなんなんだ!」と決め付けようとする報道姿勢が目立ちますね。
そうなると「インターネットだ」「この電子掲示板だ」「このブログだ」とか。大々的に報道されてしまうのでなにやら「恐ろしいもの」のような印象が植え付けられてしまいますね。
そのあたりは仕方がないかなとも思います。あくまで「使用した方法が」「インターネットであった」と言うことです。
西村 あくまで道具であると言うことですね。自殺は男性が多く、私らぐらいの年齢の50歳代がピークのようです。健康問題や生活苦、経済問題などが原因のようです。昭和25年までは20歳代の山があったらしいですが、現在は消滅しているそうです。
ネット利用が自殺を推進しているような人も一部にはいるようです。でもそれを裏付けるものはありません。むしろいじめなどにもネットが使われるから悪いんだなんて言われますね。
むしろ逆にネットやブログを積極的に活用して自殺予防にできないものだろうか。そういう試みをすべきではないかと思います。
戸田 やはり「道具」ですね。自殺に使おうと思えば使えます。そうなれば台所にある包丁も悪いものになります。ですからとりあげられたから、「インターネットは悪いもの。じめじめしたもの。いけないもの」と決め付けるのもおかしいことですね。
話は飛びますが一時期「自己責任」という言葉が流行りましたね。やたら皆でつかっていました。
かと思えばインターネットを活用した自殺者がいた。それはおかしいと非難するのは「自己責任論」と相反しますね。よくわからなくなりますね。道具の1つですので、インターネットが暗いものだけではないことをよく知って活用すべきでしょう。
西村 ネット利用が自殺を促進する道具のように一時言われました。そうなのでしょうか?
今やいじめの相談にもメールが活用されています。ブログなども自殺予防には役に立つのではないかと思いますが・・。
西村 ブログやインターネットは「コミュニケーション」のための道具です。後ろ向きのコミュニケーションではなく、前向きな人間関係を再構築するためのブログのありかたについてブロガーは検討し提案をすべきでしょう。
アドバイス側が年配者が多く電子化に慣れていないようです。ブログは簡単に作成できるので、カウンセラーの人たちも作成されたら良いと思います。
業務は殆ど「傾聴」であると思いますので。
戸田 そのあたりは若い人達が協力して、人生経験豊かなベテランの人たちと協力して対応することは今後考えていけなければならないと思いますね。
インターネットの特色の1つは「匿名性」もあります。悪い事例で使われますが(誹謗中傷行為など)、匿名性であることで「いじめの通報」などに活用できないものでしょうか。きちんとした相談ができるかもしれない。
そう考えますといじめや自殺の防止の為にインターネットやブログはひじょうに有効なツール(道具)になるのではないでしょうか。そこのあたりは若い人たちが中心になって、ネットが使い得ない人生経験豊かな年配の人たちを動かして何かが出来ると思います。
西村 そうですね。それができますと自殺予防にネットは活用できますね。道具としてのインターネットですが、個人の対応だけでなく、社会として対応すべきですね。
ネットやブログも使いまして社会的に「自殺予防の総合システム」を構築することが大事であると思いますね。
戸田 相談窓口は多ければ多いほどいいですね。電話でもメールでもブログでも・・。そのなかで安全で適合した道具を使えるようになりますし。ネットの活用は重要になりますね。
西村 電話をするメールをするということは、相談者側にとってはとても勇気のいることなんですね。そこのフォローするバックアップする必要性があると思いますね。
西村 自殺者が日本で3万人を超えるというのはとてつもない数字です。イラク戦争で2003年の開戦時からの米軍兵士の死者が3000人を超えたと大騒ぎをしています。イラクの市民が毎年1万5千人ぐらい死亡されています。
日本の交通事故で亡くなられる人は今は年間6000人台です。一時交通事故死者が1万5千人を超えた折に「交通戦争」と言われた時期がありました。
交通事故は戦争だということで、官民の努力がありました。それで6000人台に減少したのです。平和な日本で年間3万人が自殺をしています。戦争や爆弾テロが日常化しているのではありません。
経済的にも豊かな国であるのに。大変な事態なのです。インターネットなども活用して自殺予防策をするべきでしょう。真剣にかなげるべきです。
戸田 交通事故死のピーク時に1万5千人。自殺者はそのバイの数字です。自ら日本国民が命を断っているのに、何も対処しないのはあきらかにおかしいです。
インターネット上での「荒れた」状況を見るとそうなってもしかたはないのかなとは思いますね。そういう傾向は多少はありますが、「しかたがない」で事態を放置することいけないことですね。
西村 ブログもインターネットも「コミュニケーションの道具」なのですね。しかし先週お話したうように、その場所が「スパムだらけ」「迷惑メールだらけ」でありましたら、使えません。しかも匿名での誹謗中傷が渦巻いていましたらなおさらです。
それでは利用が出来にくいですね。それをきちんと利用できる形態にする。それが社会の大きな役割であると思いますね。
政府も閣僚も必死でやるべきでしょう。
ブログなどは簡単ですから人生経験豊かな団塊の世代などが、カウンセリングに登場していただきたいですね。
それから毎週金曜日の はりまや橋サロンで占い師をされている島本茂雄さんもブログを開設しています。反響はぼちぼちですが、今後には期待できると思います。
人生不安に感じる人は年齢性別の関わりなくいるでしょうし。
ブログが双方向の交流に役立つと思います。
戸田 実際に人に会いアドバイスを受けることは大変なことですね。その前の段階でブログがあればとりかかりになりますね。
今流行のSNSで、こうしたカウンセリングをすれば効果的であると思います。相談も可能ですね。
西村 従来でも高知では教育相談所とか実績のある機関がありました。学校へ行きづらい子供達をしっかりサポートする機関でした。それととものバーチャルでこしらえるとか。そういう努力は必要ですね。ブログなりSNSでも良いのです。しっかりインターネットでサポートできれば良いと思いますね。
戸田 自殺しようとされる人がいましたら、「まず踏みとどまってください。」
昔漫画家の手塚治虫が漫画ブラック・ジャックのなかで描いていることがありました。「自殺なんてする患者は治っても気が弱くて生き甲斐なんかもたないだろう。」 その言葉をどう感じられますか?
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