原子力発電はトリウム溶融塩炉で救済?
夜須から戻り、ヨットの備品の後始末(これが時間がかります)をしまして、少し遅れて講演会へ行きました。
「原子力の平和利用で世界は救えるか?」
プルトニウムをつくらないナトリウム発電
講師 古川和男氏(トリウム溶融塩研究所長)
主催 地球環境とエネルギー問題を考える実行委員会(事務局民主党高知)
会場の高知商工会館へ行きますと、聴衆は40人。民主党高知の関係者ばかり。地方議会議員や幹部。一般市民は私と西やんしかいない。
県議になられた大石宗さんからの案内があり、このところ東洋町の高レベル放射性廃棄物最終処分場問題や、核廃棄物拒否条例請願署名に関わりがあったので参加してみました。
講師の古川和男氏。今年80歳の学者。前半の話は脱線気味で退屈。殆ど眠っていた。夜須での疲れもあったかもしれない。
(古川氏考案のナトリウム溶融塩炉「不二」の模型です。)
資料を見ますとトリウム溶融塩を活用して原子力発電を行うと
1)プルトニウムのような危険な物質は排出しない。
2)小型の原子炉も可能。
3)高レベル放射性廃棄物を出さない。
4)核兵器や現在の原発の処理や平和利用も可能。
ということになるのだろうか。1960年代に既にその原理は公表され、研究に着手されてはいたが、冷戦構造や核兵器の世界拡散の状況により、政治的名利用で無視され続けてきた「もう1つの原子力発電」という声もあるようですね。
話が本当であれば良い事づくめである。しかしなぜ普及しなかったのでしょうか?そのあたり講演会終了後西やんが質問。すると古川氏は豹変しました。
「それはフランスも日本も高速増殖炉をやり多額の費用と年月をかけ結局失敗した。実に愚かなことだ。それに核兵器の問題もあった。このトリウム溶融塩方式であればすでに理論と実験はしているので、7年の歳月と数百億円の予算があれば実用化は可能です!」と前半とうって変わって熱弁をふるいました。
つまり古川和男氏は日本の原子力政策のアウトサイダー的存在であり、40年間無視され続けていたのでしょう。民主党の会合であるのに電力労連系の人たちは来られてはいませんでした。
数百億円程度であれば実験すれば良いとは思いました。しろうと考えですが。それで駄目なら原子力発電は廃止すべきでしょうね。
映像を活用するとか民主党もプレゼンテーションを考えませんと。せっかく後半のやりとりが面白かっただけに残念ではありました。
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