謀将 山本勘助を読む
NHKの今年の大河ドラマ「風林火山」を見ています。その主役は山本勘助ですね。興味があるので、近くの図書館で「謀将 山本勘助 南原幹雄・著 新人物往来社刊)を読みました。
大河ドラマのほうも武田が諏訪攻めをしており、由布姫を武田晴信が側室にする場面が登場。山本勘助の策で物語りは進んでいきます。
小説もその場面から始まります。いつしか由布姫の武田への恨みも晴れ、山本勘助は晴信の命により諏訪湖のほとりに諏訪城を築く。
やがて大きな犠牲を払いながらも信濃を平定します。今度は越後の虎である上杉謙信が武田晴信に立ち向かう。
山本勘助は「天下人を自分の策の中で決めたい」との信念があります。4度目の上杉謙信との川中島での戦いで、史実では山本勘助は戦死します。
小説は戦場から助けられ、越後にかくまわれる山本勘助。実は上杉謙信とは武田晴信以上に親密な関係。その昔浪人時代に越後の春日山城へ侵入、囚われそこで上杉謙信に命を救われ忠誠を誓っていた。
武田の重臣になるも、実は上杉のスパイだったとか。小説では山本勘助は忍者で謀略家。今川義元は強大になり、京へ上洛は確定的で立ち向かう織田信長には普通では勝ち目がない。
そこで山本勘助は今川軍の通る道をがけ崩れを起こし、今川義元を桶狭間へ誘い出し、油断して休憩している場所を織田信長に通報。天下の趨勢を変化させる行動に。
その後武田晴信が天下獲りために出るも病死。上杉謙信も織田信長と決戦する準備中に病死。天下は信長のものに。しかしあまりの悪逆非道ぶりに腹を立て明智光秀をそそのかし、本能寺の変をおこさせます。
しかしその当時89歳になっていた山本勘助は本能寺へ乗り込み、信長を介錯し自分の炎のなかで生涯を終えました。という荒唐無稽な小説でした。
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