市民運動とブログについて その1 5月26日(金曜)
西村 今月の「けんちゃんのどこでもブログ」は、市民運動とブログについて3人のゲストとお話します。それぞれブログを活発に作成されています。
ブログ「それがたまるか」を作成し、東洋町の高レベル放射性廃棄物問題を追及されている外京ゆりさん。ブログ「高知遺産 新堀川」を作成歴史的資源と生態系維持の活動をされている下司孝之さん。
市民サイドで憲法や平和のありかたでこの3年で4回の市民講演会を開催された「サロン金曜日http://saron-kinyoubi.cocolog-nifty.com/」の松尾美絵さんです。6月2日には「前進した6者協議・孤立する日本 拉致だけではわからない朝鮮」という前田康博さん(元毎日新聞記者。大妻女子大学教授)の講演会を企画されています。
外京ゆりさんにおたずねします。ブログ「それがたまるか」ですが、かなりの人達がアクセスされていると思います。またブログにコメントやトラックバックもどんどんかかっているのではないでしょうか。最近の状況はいかがでしょうか?(収録は4月16日時点です)
外京 アクセス数は最近はチェックはしていません。東洋町長が文献調査に応募した日より前は1日平均400程度のアクセス数でした。応募した直後は1300を越えるアクセスがありました。
それ以後は余裕がなくチェックをしておりません。以前に比べますと増えました。昨年の10月半ばに「それがたまるか」ブログを開設しました。
以前のブログ「まっことえいねえ」よりも圧倒的にコメントやトラックバックが増えました。それも地元高知県だけではなく、日本全国、海外からも寄せられています。そういう状況ですね。自分でもびっくりしています。
西村 市民運動にインターネットは役に立っていると皆さんはどう思われていますか?従来のホームページよりはブログは簡単ですので意思表明は楽であると思います。
下司 これは窪川原発の時代とは大違いです。情報がブログは早い。NHKよりも早い。窪川原発運動当時は紙媒体で、中央の雑誌に投稿や取材依頼などをしていましたが、早くても掲載が1ヵ月後でしたから。大違いですね・
西村 松尾美絵さんにお訪ねします。現在松尾さんは「ネット9条と「サロン金曜日」の2つのブログを作成されています。ブログ作成で得られたことなどをお話ください。
松尾 そうですね。やはり「世界が広がった。」という感じですね。ブログを通じていろんな人たちと繋がりが出来、広がりが出来ました。
私のブログは「平和」がテーマになっています。賛成のよりも、反対の意見のほうがアクセス数も多いのです。
例えばこの間では「従軍慰安婦」のことをブログに掲載しました。それに対して「そんなことはないんだ」という意見が次々と寄せられたりしました。
むしろ意見に賛成の人は「そうだそうだ」とコメントを寄せることなく見ていただいていると思います。
アメリカ下院で従軍慰安婦問題が議論されていることがありました。対照的な論調は朝鮮日報と讀賣新聞でした。私は朝鮮日報の記事の紹介文をブログに書きました。そうしますと「それはおかしい。」といってくる人がいました。
ところが讀賣新聞は同じ原文なのに日本政府よりの解釈で論じていました。
産経新聞は「それは正しい」とか言うていました。毎日が多忙で書き込みをしていないと「原文は読みましたか?」とかコメントを頂くこともありました。
西村 下司孝之さんはブログ「高知遺産 新堀川」などのほかにもブログはいくつかされているのでしょうか?同年齢の皆さん方はブログはされているのでしょうか?
(あるべき新堀川)
下司 そうですね。同年齢といますと「しゃべってはいけない。聞いて来い。」という年齢層ですね。だからそれを突破して自分のブログを持つことにはかなり勇気が要りますね。
一番自分達の世代は平和と民主主義の時代です。何10年も職場で苦労した習慣が抜けきっていないところがありますね。
西村 私の例で恐縮すが、1年ほど前の「品川正治さん講演会」を最近ホームページで読まれたという人からあいついでメールをいただきました。講演録をまとめすべてホームページにし、戸田健史さんの協力でインターネットラジオにもしましたし。
サイトにしていますと誰かが見ていますね。検索エンジンで探して見る人もいますね。それは良いことであると思います。
下司 自分で運営することに今までの平和運動をされていた人達の多くは慣れていません。「指示待ち族」というか、組織の上が指示をして号令をかけるスタイルから脱していません。
だからそうではなくブログの特質であります「よこよこに」「各人めいめいが」
という作風に慣れていないのではないかと思いますね。
西村 下司さんのお話は古典的な表現でいきますと「前衛と大衆」とか言われていましたね。前衛(指導部)があって、大衆(市民)がひたすら指導されている。運動をしているところがバックヤードにありますね。
ブログは自分自身が自分で管理者になる。主役になりますからね。
下司 時代が変化したのですから、切り替えが必要な時代なのですね。ネットが嫌だといわれるなら土佐原紙で「ガリ版」を刷って印刷物を配布すればいいのです。僕はあれは良いと思います。もう一方でブログもすると良いと思います。
西村 ブログでは限界を感じませんか?最近では動画(YouTube)も貼り付けられるようですが。ブログは今後も進化すると思います。
そのあたりはなにかトライされているのでしょうか?若い人たちと連帯するとか。いかがでしょう?
外京 you tubeは是非トライしてみたいと思っています。ブログに制約があり、OSでの限界(MACでは対応しない事例が多いです)ので思案中です。
you tubeで撮影したビデオをそのままブログに貼り付けて流せばどんなにか、面白かろうと思います。まだ想像するだけで現在は終わっています。
西村 松尾さんはいかがでしょう?
松尾 機械のことは中身がわからないことが多いです。ブログといえどもテレビのような即時的で、動く画面があるとすぐにニュースが配信できるようなそうなるのでしょうか。
西村 事実そうなってくるでしょう。私も登録だけシテイルに過ぎませんが、韓国発のインターネット新聞「オーマイ・ニュース」が日本でもスタートしています。
ネット上に契約した市民記者が記事を配信します。場合によっては原稿料もいただける場合もあるようです。そういうことも挑戦しようと思います。
下司 私などもデジタル時代のアナログ派ですので。
西村 ブログはどこの社のサービスも個人の日誌を書くことを前提にしたコンテンツばかりです。市民運動にも活用されているようです。先般の東京都知事選挙でも勝手連的なブログも数多くありました。
それがいままでと変化が出てきたと思います。
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