お客さんから見えて来るもの 8月3日(金)
西村 今月の「けんちゃんのどこでもブログ」のゲストはbeauty colosseum BonberBoonを経営されている美容師の好浦銧一さんです。また好浦さんは文集「うさぎ」童話担当 宇佐木ぴょっ吉 とペンネームをもたれていて自然とたわむれながら作品を制作されています。
また「テーマパーク四国(ネイチャーアトラクション88ヶ所)」四国をテーマパークにしよう!「明見川にホタルを飛ばそう会」明見川をきれいにして、ネイチャーアトラクションにしよう!という活動も活発にされています。
今回のテーマは「お客さんから見えてくるもの」でお話をお聞きします。
美容師というお仕事は私には特別な仕事のように思います。お客さんは自分を美容師さんにさらけ出され、リラックスしています。好浦さんが美容師を天職と思われたのは、どういうところからなんでしょうか?
好浦 天職という質問にはピンとこないんですが・・。美容師になるきっかけは、母親が美容室を経営しておりました。僕が高校生の時に、「わたしがどんな仕事をしているのか見てほしい。」と母親に言われました。
母が当時勉強しているベルジェバンスというお薬をつくった山崎伊久江さんという人の高知でのシンポジウムがありました。高校生の時に山崎伊久江さんのベルジェバンスを通して「美容師にどうしてなったのか。」
当時カネミ油脂事件がありました。その事件で自殺を考えていた人が、ベルジェバンスによって自殺を思いとどまったということも聞きました。
美容師でありながら、人の命を救える仕事。母親の仕事に対する誇り。それを感じまして母の仕事のお手伝いをしようと思いました。そして美容師になりました。
(好浦さんの美容室です)
西村 さきほど高校時代に進路を決められたことをお聞きしました。好浦さんは、高知での進学校の土佐高校出身で、同級生は殆ど大学へ行かれると思われます。ユニークな存在ではなかったのでしょうか。
好浦 進学に対して興味はなかったですね。僕が高3ぐらいの時に偏差値とか、共通一次試験がどうのと言われていたことでした。始まった頃でしょう。
共通1次って何?てな感じで興味がありませんでした。
西村 お客さんの「個人情報」もお仕事柄知ってしまうことがあるのではないでしょうか?そのあたりの取扱いで好浦さんが注意されているところはどういうところでしょうか?
好浦 個人情報は実名は絶対に出さないことですね。隣にお客様がお出でになるときは、交えて話をすることもあります。他のお客様の話も営業中に会話で出てきます。
実名を出さないように気をつけています。
西村 それはお客様同士のトラブルになるからでしょうか?
好浦 昔はそれほど気にしませんでした。今は気にするようになりました。個人情報のことも言われるようになりましたし。前もトラブルになったことはありません。
西村 「女は灰になるまで女」と言われいます。女性が美容室へ来られるのは、身なりを整えるために来られると思います。わたしなど男性はそのあたり無頓着です。
職業柄好浦さんから、男性諸兄にアドバイスされるとすればどういうところでしょういか?
好浦 男が理髪店に求めることと、女性が美容室に求めることは違っています。男の場合は理髪店で「みなりを整える」のが目的であって女性の場合は「みなりを整える」+「自分を演出してより前向きに」なるために来られます。
僕流に言わせていただければ「感動」ですよ。感動が美容室にあるわけですよ。食べ物を食べに行くのに、ただおなかをはらしに行くのが男の場合。女性はおなかをはらして、「美味しい」という感動を得たいということが伝わってきます。
最近は男性も身なりを整えるだけではなくて、より自分を演出してかっこよく見せようという男性も増えて来ています。それでいいのではないでしょうか。
(毎月1回 「高知はええがよ」の感動体験発表会を好浦さんのお店の2回で開催しています。
西村 美容室とは関係ない質問で申し訳ないですが、6月に東京の渋谷で女性専用の温泉施設といわれている「スパ」で爆発事故がありました。
あれなどは今までなかった形態の店ではないのでしょうか?単にお風呂にはいるだけではなくて、好浦さん流に言えば「感動」を得るために女性は行かれているのでしょうか?
好浦 行ったことはないので想像で言うしかないですが、温泉ははいるだけではなく、そこへ付加価値を求めているころだと思います。温泉にはいる感動は「気持がいい」ということです。
その感動に+健康の為。美しいという形。ほっとするという形。そういう付加価値をつけて集客をしようとされているところではないかと思いますね。
西村 美容室にはいろんな職業や年齢の女性たちが集ります。社会の情報が多く集るのではないでしょうか?
好浦 すごく集ります。社会の情報と言うよりも、僕達の仕事は、すごくお客様と接しています。ベルジェバンスはすごく時間がかかります。パーマをかけ髪を染めますと4時間程度かかることもあります。
かなりお客様との密着度があります。お客様との会話がないともたないというか。会話をするということは、お客様の価値観をこちらが受け入れないと底には共有する時間をもてないのですよ。
だからすごくお客様を受け入れると言うことで、お客様の人生観、価値観を受け入れないとそこには共有する時間をもてないのですよ。
お客様を受け入れると言うことで。お客様の人生観であり、周囲とか生活とか、お料理の話であったり、花の手入れであったり、趣味とか生活、流行の話であったり。そういうものを一緒につくりだすという情報の場ですね。
(いろんな感動体験を話されています)
西村 好浦さんがお店のお客さんを通じて感じたこと。思われたこと。世の中の変化について感じられたことはなんですか?
現在社会はどんな社会であると思われますか?
好浦 いっぱいあります。常に感じています。毎日変化しています。お客様からだけの情報だけではなくて、僕の場合はいろんな活動をしていますので、いろんな人に会います。
いろんな人に会ったとき得られる情報や、テレビやラジオからの情報なども、たくさんの情報を常に仕入れています。それだけに世の中のことが見えてきやすい職業ではないのかと思います。
僕が感じたことを話します。文明とものが、たくさんありました。マヤ文明であり、いろんな文明が繁栄しては、亡びてきた過去があります。
僕が今感じているのは、各地域で起きてきた文明が亡びて来た事と同じことが、地球規模で起こりかけてきています。
すごい変化している時代です。過去を見ますと明治維新がすごく面白い。たぶん今から何百年かあとで、歴史の授業があったときに今の時代が明治維新より変化の大きい面白い時代ではないかと思います。
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