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2007.09.25

徳島市担当者の見識

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(奥に見えるのが閉店したダイエー跡。建設時追手前小学校PTAの要望で、日当たりを確保する為建物を縮小したような記憶があります。それも昔の話し。現在ダイエー跡は解体中です。)

新町小学校は廃校にしません。」と徳島市の担当者は言いきりました。「市内中心部にある小学校ですから生徒数は少ない。でも廃校にすれば貴重な公共空地は2度と獲得できませんから。」とのことでした。
 
 徳島市中心街を流れる新町川を有効活用していることに興味を持ち徳島市役所訪ねたことでした。まちのシンボルとして徳島市政100周年記念事業として徳島市が10億、徳島県が1億拠出し、中心市街地、商店街に近い新町川の整備をしていました。

 新町小学校は地域のシンボル。市の手では絶対につぶさない。小学校として地域の為に活用すべきであるという見識でした。

「商業地は災害が起きたとき、避難するための施設もない。新町小学校はそういう場合にも必要な施設です。もし小学校がなければ、徳島市は独自に避難場所をかまえなければいけません。財政的にも到底不可能な話です。」

 一方高知市長と高知市議会は中心市街地に立地する追手前小学校廃校を決議。商業施設を誘致するという。冷静に考えれば実に馬鹿げた計画ですね。

 児童が追手前小学校へ通うことは校区に家族がいるからです。背後に2人から3人の家族がいます。その人たちは追手前小学校に隣接する商店街の顧客でもあります。歩いて通学できる小学区と商店街の共存。それこそがコンパクトシティそのものです。

 小学校を追い出して商業施設をつくると顧客はどこから来るのでしょうか?公共交通機関で来るのでしょうか?それとも車でしょうか?車で来る顧客をあてにした商業施設は中心市街地では不利ですね。到底イオンには勝てません。最初から勝負はついています。
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(写真右側の街路では毎週日曜日には終日「日曜市」が開催されます。)

 隣接する商店街の人たちも多くは追手前小学校の卒業者や関係者であったはずです。商店主達が廃校に賛成し、小学校を潰し商業施設を誘致するとは本末転倒ではないでしょうか。

 県庁や市役所が近所にあり西に位置し、高知大丸も東にあります。隣接して柳町と言う飲食店街も商店街にあり、平行して日曜市も開催されています。地方都市の商店街としてはこれほど条件的に恵まれた商店街はありません。

 しかし近くの高校へ通学していた子供たちが言うには「商店街が開いているのを見たことがない」と言いますね。つまり朝の通学時は閉まっています。部活で遅くなり帰りにも閉まっているのですから。未来の顧客をみすみす商店街は失ってきたのです。

 商店街はあれこれないものねだりをするよりも「魅力的な商店街」にしていただきたい。映画館もなくなりましたし。やはり商店街に隣接してほしい施設は映画館と文化ホールでしょう。

 徳島市も高知市同様に中心街が没落し大変です。でも地域の小学校を守る気概があります。そこが高知市とは違う見識を感じました。
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(商店街と隣接している追手前小学校です)

 こちらは徳島市中心街を流れる新町川。岸辺が整備され親水公園になっています。市民と行政の「意気込み」を感じました。高知では新堀川を暗渠にし自動車道路にする県の計画が推し進められようとしています。

レポート「新町川にこだわる徳島市

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