黒い陽炎を読みました
高知新聞社の丹念な取材を元に「やみ融資事件」をあぶりだしています。当時の時代背景を考えながら読みました。「改革」をテーマにした橋本大二郎知事の時代に何故このような20数億円も特定の企業に高知県庁が融資し、焦げ付かしたのかその迫真のレポートでした。
高知県庁は「声のおおきな人物や組織」に極めて弱く、その対応に追われる伝統がありました。商工労働部はこの時代には回収不能な企業に融資し、本来県民企業の産業振興にまわすべき貴重な県の資金を焦げ付かしたのでした。それも「シェップアップ資金」とか言う名前で。
一応最近最高裁の判決にて元副知事と、元商工労働部長と、元商工政策課長の実刑が確定しました。しかし融資した金額の95%が回収不能です。実刑が確定した被告達から支給された退職金を回収しても全然足りません。当時の商工労働部関係者からの資金を回収すべきでしょう。
この事実に対し全然「損失補てん」をせずのうのうとボーナスを貰う県職員に私は強い違和感を覚えます。当然ボーナスは返上すべきもんであるとわたしは思います。
その程度のモラルしかない県職員が県民のための事業など行えるはずはありません。「改革派」知事のカンバンも失せる県庁の体質ですね。
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