今 なぜローマ帝国なのか?
年末にNHKBSも民放も「ローマ帝国の歴史」をとりあげた特別番組を制作し、放送していました。偶然であるのか、意図があるのかわかりません。いつもは「やらせ番組」で有名なTBSもきちんとした番組をこしらえていました。
制作協力が「ローマ人の物語」の著者である塩野七生氏であるから尚更まともな番組になりましたし。つくづくこの番組を見て「ローマ帝国は凄い」と感嘆するばかりです。
なにが凄いかとつらつら思いつきますと・・。
1)社会資本整備を征服した土地属州にも、ローマ本国とわけ隔てなく建設しています。水道、道路、浴場、競技場など史跡は今日まで残っていますし。
2)都市における人間の生活に配慮しています。何処の都市でも上下水道を完璧に建設していました。
3)属州や奴隷にも努力次第でローマ市民権を与えました。ローマ軍兵士として25年間勤務すれば与えられました。
4)その土地の宗教や習慣をローマは尊重し、ローマに同化させました。ローマには30万の神々がいたと言われています。宗教に寛容なローマであるこそ継続したのです。
今の世界はどうでしょうか?イスラム教やユダヤ教、キリスト教のそれぞれの原理主義が台頭し、1神教の教義では他の宗教を絶対に認めせん。宗教的な対立は、軍事的な対立となり、テロや戦争は終わることはないようになっています。
かつてイギリスやアメリカは世界帝国をこしらえましたが、ローマ帝国ほど寛容ではなく、許容の狭い体制であるため政情不安にさいなまれ、その支配は長くは続きません。
最近アメリカのだらしのなさ、それに追随するだけの日本の情けなさを思うにつけ、歴史を振り返りローマ帝国の偉大さを勉強すべきであるとつくづく思いますね。
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