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2008.02.02

まちづくりシンポジウム 「中心市街地の活性化を考える」

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2月2日高知市桟橋の青年センター 4階ホールでの「まちづくりシンポジウム 「中心市街地の活性化を考える」を見学にいきました。

 コーディネーターは相沢俊夫さん(株式会社 高知放送 常務取締役)。パネラーは小野知さん(追手前小学校の存続を考える会)広末幸彦氏高知市商店街振興組合連合会 理事長)、岡崎 誠也氏高知市長)。

 パネラーの数が少なく司会者が元アナウンサーの人なのでまちづくりの議論が深まるのではないか。と勝手に議論に少しは期待をして雨の中長靴を履いて見に行きました。
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(相沢俊夫さん)
 このシンポは告示がされているようになく、市役所のホームページにも掲載されておりません。そのあたりは何故なのか不明ですね。でも120人の収容の会場には110人が来場していました。

 商店街の関係者や追手前小学校の保護者の人たちなども多数来られているようでした。シンポは定刻の午後2時から開始されました。司会進行役の相沢氏は「ひさしぶ利の司会で緊張しています。」と言われていましたが、進行は無難にされておられました。
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(小野知さん)
 小野知さん。「追手前小学校は130年の歴史があります。市長は歴史と文化を大事にされると言うのなら大事にしてほしい。特に西校舎は昭和29年の建築。校舎の改築も市財政難のために出来ないといわれる。
 昨年5月25日に新聞報道で追手前小学校を新堀小学校の統合し、廃校にする市の意向を初めて知りました。せっかく特認校として実績が上がっているのにとても残念で釈然としません。

 街には全ての世代の人達が集う街が健全です。赤ちゃん、子供達、お年寄りなどすべての世代が集う街が健全な街です。国の補助が受けることのできるエコスクールに追手前小学校もエントリーすねきであると思っています。街のど真ん中の追手前小学校が取り組む。周りの商店街の皆さんも取り組む。それで市役所も応援していただきたいのです。」
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(広末幸彦さん)
 広末幸彦さん。「わたしも含め家族は皆追手前小学校の卒業生。地域のコミュニティのなかに荘学校があり、商店街もあります。ただ現実は厳しいものがあります。平成14年にとでん西武、17年にダイエーショッパーズ、18年にバルザが撤退しました。

 一方郊外にはイオンモールが平成12年に開業。平成16年にシネコンがイオンに併設されました。この10年間で商店街の売り上げは30%落ち込み、商店数も30%落ち込みました。商店街の通行量も平日で33%、休日で55%も落ち込んでいます。

 市民からの商店街への要望は、駐車料金の無料化。閉店時間の延長。接客態度の改善などがあります。わたしたちは商店主であり、地域の住民でもあります。地域の中に商店街があるのだということで活動をしています。」

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(岡崎誠也市長)
 岡崎誠也市長。「高知市は山内一豊公の時代から城下町として発展してきました。300年の街路市とともに歴史があります。にぎわいと安心というのが私の2期目のマニフェストです。
 2030年ごろに襲来する確率の高い南海地震。高知市内に200棟の学校校舎がありますが耐震化できたのは半分の100棟です。苦渋の選択ですが新堀小学校と統合して新堀を耐震化するそういう計画です。

 高知大学や図書館アなど街中に賑わいをもつ集客機能は必要であると思います。また同じ人口規模の前橋市に比べ高知市は路面電車や自転車での移動を市民がしている人が多いのでCO2排出量が3割少ない。

 「コンパクトシティ」が市の目標です。社会基盤の整備された中心市街地に人を呼び戻すことが高知市の課題です。」
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 1時間半のシンポジウムの時間の割には多様な話をパネラーから聞けました。会場からの質疑応答も5人から意見が述べられました。
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 私も発言の機会がありましたので、以下の意見を述べました。

1)高知市同様に中心街が空洞化している徳島市は、追手前小学校同様に少人数になっている新町小学校を絶対に廃校にしないと市の担当者は言いきっていました。理由は貴重な公共空地を手放さば二度と取得することができないとのこと。防災拠点としても大事であるから。

2)市も商店街も真剣に住民を中心街に増やす工夫をすべきではないか。沖縄県は毎年1万人ずつ人口が増加しています。沖縄と縁のない人がリタイヤして沖縄に移住してきています。高知は人気のある地方都市ですので、可能性があります。

3)へんな箱物をこしらえるのではなく、高知市中心街全体を屋根のない博物館と考えるべきでしょう。松山市の中村市長は松山市全体を博物館としています。「坂之上の雲のまちづくり」を念頭に頑張っています。

4)安心、安全のまちづくりというのであれば、商店街にも自主防災会をこしらえていただきたい。お客さんの安全も守っていただきたい。二葉町は自主防災会が出来て住民の意識が変わりつつありますから。
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(追手前小学校は商店街と一体化しています。)

 あと自分で言いたかったのは他の県庁所在地にあって高知市にないのは2000人収容ホールと野球場の夜間照明施設。これは是非ほしい。なぜなら「集客装置」であるから。都市の魅力というこちにもなる。

 2000人ホールはショッパーズのところか高知駅前にZEPPのようなところと提携し民活でこしらえてほいいと思いますね。

 あとたわ言を申し上げます。

 野球やサッカーのようによさこい踊もプロチームをこしらえる。500万円の人件費をキープして20人雇用する。そのプロに人達が全国へよさこい踊を指導するまたよさこい会館で年中踊る。200人のセミプロも組織する。2000人のサポーターも組織する。よさこい会館で年中よさこい踊をする。

 高知の特色や強みを出してみればどうだろうか。

 参考ブログ記事

 徳島市担当者の見識

 追手前小学校は移転させてはならない

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コメント

>カルポートは不人気ですが、複合施設というコンセプトに問題があるのではなく、
動線が全くなっていない。

 門田幹也さんご意見ありがとうございます。

 そもそもかるぽーとは文化活動をしている市民だけを集めワークショップをして意見を集約した化け物施設です。

 DUKEのようなプロの興業会社の意見を最初から排除しています。使い勝手の悪いのは当たり前です。

 高松市はホールの計画の最初からDUKEを検討委員会に参加させ意見を集約していましたから。

 かるぽーとの使い勝手の悪さは高知市役所の不作為行為であり[人災」です。

 ショッパーズのスペースで出来るのか、駅前が良いのか。そもそもその2つの土地でホールの立地は良いのか

 DUKEに関係者は聞いてみたら良いと思いますね。その姿勢が高知市にあるかどうかでしょう。

投稿: けんちゃん | 2008.02.06 08:38

返信ありがとうございます。

カルポートは不人気ですが、複合施設というコンセプトに問題があるのではなく、
動線が全くなっていないのと、大きな吹き抜けなどのデッドスペースがあるのに
大ホールも含めて、実際に使える部分が狭いという設計上の問題が大きいと思います。
私は仕事上よく利用しますが、行く度に取り回しの悪さでイライラします。

さて、2000人ホールを作る場合、単に集客という目的なら帯屋町でも
高知駅周辺でもどっちでもいいと思います。
でも、コンパクトシティという観点(+中心市街地の発展)なら、
現追手前小学校とショッパーズ跡地が最有力候補といえるでしょう。

ショッパーズ跡地だけでは南北が不足するので、少なくとも
現在の追手前小学校の敷地の南1/3程は必要でしょうし、
ホールとなれば、機材搬入の大型車のベイも必要となります。
また、この立地は文教地区でもあるので、手狭かつ老朽化した
市民/県立図書館の一体化は合理的だと言えますし、
帯屋町2丁目アーケードの北側大部分を占める壁面を
そのまま「壁」として使うのはもったいないです。
駐車場は、日曜市や高知城観光にも有用だし普段は商店街にも
夏場はよさこいの練習にも使用可能です。

駅周辺に、まったく新しい町を作るという目的なら
ホールは駅前に作ったらいいとは思います。
ただ、既存の商店街の発展には寄与しないでしょうね。

投稿: 門田幹也 | 2008.02.06 01:36

 門田幹也さん早速にコメントありがとうございました。

>2000人規模のホールを作るとなれば、ショッパーズ跡地と
現追手前小学校を合わせた規模は必要だし、>そこに2000人収容ホールだけでなく、コミュニティシネマや演劇、発表会などの可能な200人収容程度の小ホールや市民/県民統合の図書館、屋上のヘリポート、もちろんアーケードに面した一階部分はテナント、
>地下は駐車場に、その他も南海地震時の避難所にもつかえるような
フレキシブルで装飾は極力省いた低コストな箱が必要でしょう。

 それほど多目的で大規模な施設の必要性はありません。そうであれば「かるぽーと」の二番煎じになります。

 わたしの申し上げていますのは、「2000人収容のホール」機能だけです。

 オールスタング(立ち席)で2000人収容できるのであれば、(ただし消防当局の許可で2000人)コンサートホールのことを言うています。

 つまり小屋でいいのですね。それも民活でやる。当然地主の説得は必要です。

 商店街に四国四県で音楽興業を企画運営しているDUKEの本社があります。そこと商店街は提携し、ショッパーズの跡地に2000人収容のコンサートホールをこしらえるべきです。
 
 当時にそこはよさこいおどり館になれば言いし、各種イベントや行事に使えるようになればいいのです。

 200人の小ホールは追手前小学校を改造して市民にも学校行事の合間に使えるようにすればいいのですから。

 なにもかにもを一度に持たせようとしますとかるぽーと型の施設になります。

 多目的施設ほど使い勝手が悪いのですから。

投稿: けんちゃん | 2008.02.03 09:25

街の活性化には、人が集まる仕掛けが必要ですよね。
今の高知県/高知市に欠けているモノの一つは2000人ホールでしょう。

2000人規模のホールを作るとなれば、ショッパーズ跡地と
現追手前小学校を合わせた規模は必要だし、そこに
2000人収容ホールだけでなく、コミュニティシネマや演劇、発表会
などの可能な200人収容程度の小ホールや市民/県民統合の図書館、
屋上のヘリポート、もちろんアーケードに面した一階部分はテナント、
地下は駐車場に、その他も南海地震時の避難所にもつかえるような
フレキシブルで装飾は極力省いた低コストな箱が必要でしょう。
カルポートは中ホールとして役割分担していけばいいですし、
市民病院跡地に建築予定の防災施設も、この複合施設に統合すれば
営林署南や辷り山北のマンション業者への代替地として流用可能になります。
現文化ホールの場所もマンション業者に売って建設資金に充てたいですし、
もう、公共用地の県と市の区別なんてしている場合ではないでしょう。

で、追手前小学校はどうするか?
これも県と市の所有の違いという問題はあるけど、
現高知女子大の地に女子大から独立して短大と統合する文化学部
ベースの県立大学と同居するようなカタチはどうでしょうか?
というか、その前に高知市中心街の人口予測をベースに第四と第六、
昭和と新堀、小高坂と初月、一ッ橋と江ノ口、横内と旭と旭東など
全体的な小学校の再構築の議論をする時期に来ていると思います。
そりゃ、出身校や地域から小学校がなくなるのは寂しいけど、
そういったミクロな視線ではなく、高知市、ひいては高知県全体を
客観的に見渡す必要があるでしょう。

野球は、市営球場にナイター設備が不可能なら諦めてもいいかも?
高知には立派な体育館は多くあるので、バスケットやハンドボール等を
重点的に推していった方がよさそうな気がします。

なんてのが私の戯言というか妄想です。おそまつでした。

投稿: 門田幹也 | 2008.02.03 01:44

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