高知では無理そうなバイオペレット計画
(木質バイオマス地域循環システムとは異なる計画のようです。)
宮崎県日田市では、集積した材木を木質パレットにし、九州電力へ売却するプラントが稼動するようです。三菱商事がからんでいるようです。
三菱商事、日本最大のバイオペレット工場 ㈱フォレストエナジー門川 竣工式(ライブドア・ニュース)
高知県でも同様の計画がひそかに研究されているやに聞きます。しかしここへ来てそれは無理ではないかと言うのが木材関係者の声です。
1)高知県の森林は宮崎県ほど材木の搬出は盛んではない。搬出量としては宮崎県の3分の1以下です。
2)火力発電所の燃料としての売却であると言うことは、常に競争を強いられる。高く販売できないだろうし。
3)ここへ来て暴騰していた石油の下落が著しい。価格競争力はない。
4)三菱商事側としたら「排出権取引」を得たいためだけの事業のようにも思える。地元の林業関係者にはさほどメリットのある事業とは思えない。
5)森林資源をただ「燃料源」としかみなさない発想は危険であるし、山のためにもならないとは思う。」とのことでした。
先週末に全国の林業経営者が高知へ集まって会合を開きました。その関係者に質問し回答を得ました。結論は高知ではしてはいけない事業ですし。さほど地元にメリットのある事業ではないそうですね。
高知では地域経済全体が回る、木質バイオマス地域循環システムが無理がないようですし、適しているように思いますね。
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コメント
西やんさんコメントありがとうございました。補助金までつけてやる事業ではないですね。
せっかく地元が積み上げて実績をこしらえた仁淀川町や梼原町の実績を県側が全く無視し、須崎市の大阪住友セメントの「焼却事業」を奨励してますからね。
全くけしからんことです。
投稿: けんちゃん | 2008.10.27 13:12
こんな木質バイオマス計画はいらない
三菱商事(株)は、国内有数の林業集積地である大分県日田市で、バイオペレット工場「(株)フォレストエナジー日田」を運営している。
この工場は、日本最大の製造能力(2 万5 千トン/年)を有し、日本初の本格的なバイオペレット製造設備となる。
この設備には、三菱商事と清本鐵工(株)、東亜技研工業(株)が共同開発した新型の破砕システムと乾燥システムが導入されており、従来、未利用のまま廃棄物となることが多かった杉や檜の樹皮(バーク)をはじめ、多くの未利用バイオマス資源を効率的にペレット化することができる。なお、製造されたペレットは、CO2排出量削減のため、主に石炭ボイラーで石炭と混焼される。
ところが今、高知市仁井田(高知市エコタウン計画破綻で不要に成った土地)にこれと似た施設誘致の話が水面下で動いているが、日田のそれや、県内(須崎市)で行われている先行事例の住友大阪セメント高知工場内の木質バイオマス発電とは異なり、「土佐の森林はげ山化計画」とでも言いますか、更にこの運営に多額の県・市の税金(推定では3000~4000円/t)を投入する計画と聞いては、猛反対をしたくなる。
県内の木質バイオマス事業の比較的成功と言える事例は、仁淀川町例が有る。
ここも当初は様々な問題を抱え、紆余曲折を経て、ようやく成功に近づいた事例ですが、ここに学ばず商業ベースに近い須崎事例をモデルに、更に商業化を進めるバイオマスと炭素取引を重視した計画の推進に県の森林局が深く関与し、土佐の森林を「はげ山」にしようとは、遺憾ともしがたい。
確かに県内には多くの放置林があり、その対策を鑑みますと抜本的な対策が必要な事も否めない事実では有りますが、もともと木材生産量の違う大分県事例を高知に持ち込んでしまい、県内木材産業の根底を揺るがしかねない事業プランは到底受け入れがたい物である。
高知県東京事務所が動いている様だが、高知県を滅ぼす様な計画は前知事でこりごりですから、尾崎知事には寛容なご判断を願いたい。
http://npowagaya.blog.ocn.ne.jp/nisiyann/2008/09/post_df85.html
http://npowagaya.blog.ocn.ne.jp/nisiyann/2008/08/post_a1d5.html
投稿: 西やん | 2008.10.27 09:40