共産主義の悪癖はレーニンだ
(ロシア革命の祖であるレーニン。共産主義の悪癖はレーニンに始まる。)
ロシア革命の英雄とされ、共産主義の中興の祖と奉られてきたレーニン。最近思うのにこの人が共産主義や社会主義を矮小化し、だめにした張本人ではないかと思うようになりました。
もっとも革命家や謀略家としては一流。一国の革命を成し遂げた人物ですから。しかし思想的な悪癖はその後の共産主義を悪者にし、希望を人民から失わせた思想的な欠陥はどうしようもない。
1番間違っているのは組織原理。独裁主義を確立する過程で「民主集中制」という、「党員は党中央に従い、人民は共産党に従う」という新しい奴隷制度をレーニンは確立しました。
それを「プロレタリア独裁」と称し、人民に幻想を与えましたが実態は共産党幹部独裁にすぎなかったことはその後の歴史で実証されています。
レーニンの継承者であるスターリンは、レーニンのこしらえた秘密警察と強制収用所、密告制度、検閲制度をよりシステム化し、政敵を追放しただけでなく国民と追随する社会主義国を奴隷化するシステムをこしらえました。
スターリンと対立したトロッキーにしても所詮はレーニンの亜流であり、民主集中制の独裁主義は維持しながらの世界革命論を吹聴したにすぎません。
共産党から分離した「新左翼」とよばれたセクトもレーニン主義の呪縛から逃れることはできませんでした。
1972年の連合赤軍事件や新左翼のセクト同士の内ゲバのテロ戦争はその証です。
人間を解放するはずの共産主義が人間を抑圧し、支配しようとする独裁主義、奴隷主義であったのです。その元祖はレーニンであると私は思います。
新自由主義はレーニンがこしらえた独裁主義の共産主義の廃墟の跡に一時的に君臨しました。世界を席巻し、格差社会をこしらえ経済を破壊しました。
今こそ人間を救う社会主義の出番です。それにはレーニンの呪縛から無縁な思想の構築なしには生まれないと確信します。
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