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2009.01.14

東大安田講堂事件の真相を見て

 日本テレビ系で「日本史サスペンス劇場 特別企画”東大歓落城”戦後最大の攻防36時間」を見ました。

 正直感想はと言いますと「・・・・・・・・・。」です。当時警視庁警務課第1課長の佐々淳行氏が主役で、彼の視点から「東大闘争:が描かれています。

 しかしながら40年経過して「リアリティ」がないのか、当時中学生であった私が「幻想」を抱きすぎていたのかわかりませんが、全然なにも感じませんでした。駄作でしたね。どうしようもない駄作。

 佐々氏の著作で「危機管理」(リスク・マネジメント)を学びました。警察力だけで治安維持に対応した冷静な対応力は後の連合赤軍事件でも発揮されました。優秀な警察官僚であったのでしょう。

 ただ立てこもっていた学生たちはあれほど実際は支離滅裂だったのか。ベトナム反戦運動と、反公害運動は田舎の中学生もひしひし当時感じていたし、切迫感も感じていました。僕もなんかしないといけない。でも高校受験がある。東京大学は入試は中止になった。それはなんとも同じ受験生として複雑な気持ちだ。そんなことを作文に書いたと思う。

 俳優たちはそれぞれ、警察側も学生側も史実に基づいて「懸命に」演技していました。でもなんか伝わるものがありませんでした。

 昨年鑑賞した韓国映画「光州5・18」は涙が自然に出てきました。映画とは思えない迫力がありました。今回のテレビドラマからは全く感じられませんでした。

 あれが東大闘争であるならば、「幻想」をいだいていた当時の私はいよいよ浅はかだったと言えます。なんともやりきれない気分になりました。テレビ番組が「ざっとした」(つまらない)としたいものです。

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コメント

 たかちゃんさんコメントありがとうございました。

 確かに「連帯を求めて・・」のコピーは印象深く大好きですが、日本の場合はその後の社会運動の構築には失敗しました。

 私らの頃の学生時代は党派間の陰惨な内ゲバばかりでしたし。連合赤軍事件と内ゲバで社会的役割をなんら果たさず消滅してしましました。

 やはり思想的に「ざっとした」(粗悪な)ものでしかありませんでした。欧米の連中のようなタフさがありませんでしたね。

 最近現れた「派遣村」を運営している若い人たちの動向に関心があります。

 坂本総務次官が「学生運動のような物言いをして。まじめに働く気のない人の集団」と言わしめた行動力。「派遣村」は当時の運動とはまったく無縁なものなのに。

 「年寄り」にそう思わせたことはたいしたものです。

 全共闘運動は滅びましたが、本当の社会運動が日本に根付く兆しを40年経過して確認したことは喜ばしいことです。

投稿: けんちゃん | 2009.01.17 08:53

40年前の学生は矛盾に対して断固矛盾を取り払うことを、身をもって示した。
連帯を求めて孤立を恐れず
力及ばずにして倒れることを辞さないが
力尽くさずに挫けることを拒否する。
言葉が鋭い。
現在でも運動を起こす時の言葉の励みになるでしょう

投稿: たかちゃん | 2009.01.16 22:34

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