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2009.02.14

対話と実行 高知市中心編

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(開会前の様子。高知市会場は高知県庁正庁ホールでした。)
 県知事が県民と県内各地で直接対話する「対話と実行」に出席しました。県政情報課が窓口で意見発表者を公募していましたので、電子メールでエントリーしていました。一応意見発表ができるように。10人程度いるので、「時間は3分間程度」ということです。
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 司会進行は県政情報課企画監の谷脇明氏。橋本知事時代は公設秘書をされておられた人です。前知事時代にも「県政車座会議」という県民対話会があったので、事情はご存知であると思われます。)

 3分間限定ではすべての考えの意見を言う時間がないので、言いたいことをまとめ、知事や県幹部に渡しました。内容は下記PDFファイルにまとめてあります。高知市下知地区に津波避難施設の早期建設をというテーマ1つだけにしました。


「shimozi-teian.pdf」をダウンロード

 発表者にに僅か3分しかしゃべらせない。随分前に県政情報課の担当者から電話があり「6時10分ごろに来てください。発表時間は3分ですので」と言うだけ。それなりに大事な問題を自分としては提起したつもり。しかし担当部署から事前の取材も問い合わせもありません。

 またどのような人が参加しているのか。2時間足らずの「対話と実行」でなにが出来うるのか。事前にこちらが要望した内容ー「下知地区に公共津波避難施設の建設を」に前向きな取り組みが県知事からされるのかどうなるか。それを知りたいがためだけに参加しました。

 高知県庁のホームページで過去の事例をみました。 対話と実行

 たとえば香南市での事例ではホームページによれば以下のような内容。

○冒頭に、知事が、「高知県の財政」(平成20年度)、「学ぶ力を育み心に寄りそう緊急プラン」及び「産業振興計画 中間取りまとめ」を用いて説明を行いました。

○その後、各参加者の方のご意見等に対し、一問一答形式で座談会を行いました。

 おそらく知事が30分程度のプレゼン。県民有志(何人か知りませんが)、1人3分間の時間制限での提案に、知事か担当部局が答えるというもの。効果はあるのか?と疑問を感じながら雨の中電車で会場へ向かいました。

 参加者はそういないだろうと思っていましたが、県民が60人程度と県職員が60人程度参加していました。30人程度の参加だと思っていましたが、県庁本庁でしたこともあり県職員の参加が意外にも多くいました。

 予想どうり知事がまず30分程度高知県の財政事情や、教育問題、医療・福祉問題、産業振興対策について資料(未整理名事項の羅列ですが)を活用しての説明がありました。
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 県政の問題点が「羅列」してあるだけの資料が多く参加者に配布されていました。
 知事以外には総務部長や政策企画部長の県幹部以下、地域支援員や関係部署の県職員が参加していました。また高知市からも総務部長らの幹部も参加していました。
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 知事は多くの県政の政策課題について説明をしました。いろいろありましたが特に注目しましたのは、高知の教育問題。話題の学力テストが全国下位につけております。うちは家内が沖縄ですので、この表を見ますと優秀な子孫が生まれるはずがないことが良く理解できますね。(図表はクリックしますと拡大します。)
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 説明では、3×ー4=-12という数学の問題が正解できない子供が中学3年生の4割いるとか。中1の1学期は公立中学の学力は全国平均並ですが、夏休みを挟んで2学期、中2、中3になると急降下し、全国下位であるとか。それは不登校の生徒の多さにも現れています。
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 こどもの体力もまた高知県は全国最下位であるとか。学力も体力も産業も所得も全国最下位である高知県。「卑屈になるな!」と言うのも空しい現実ではあります。
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 当日は9人の発表者から、南海地震対策、子供の教育、障害者福祉、観光、中心街の活性化、自然保護、図書館運営などの問題が出されました。事前に文章を出していたこともあり、知事は1人ですべてのそつなく回答をしておりました。

 また会場からも8人から多様な意見がだされていました。これにも可能な限り知事が1人で回答。さすがに中央省庁の官僚出身者は優秀であるとは思いました。そつなく回答しました。

 結局終了予定時刻の午後9時を過ぎ、9時50分頃に閉会となりました。
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 県庁中央出入り口前で知事に会い、高知市の市下知地域の災害に対する恐怖を述べました。また安芸市伊与喜の地域の人も来られ、津波防波堤が弱いので、海岸に樹木を植えたい。このままでは小学校が津波でやられてしまうという話を知事にしていました。

 問題はこれからでしょう。いろろな県民の意見を県庁がどう回答していくのか。聞きっぱなしというのであれば、住民参加の5段階で言えば「形式的参加機会増大」で終わります。市民参加とはいえないからです。
 ただ当日の意見発表者や会場からの意見発表者の1部に、自分の私見を述べることで自己満足の人も何人かおられました。そのあたりは時間の無駄であると思いました。
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 現状では、知事のための選挙運動、広報活動に過ぎません。この後ちゃんと県の担当部署からそれなりの回答がくるかどうか?ちなみに2人の南海地震対策について意見発表したにもかかわらず、危機管理担当の部署の幹部も県職員の姿がどこにも見えませんでした。

 そういうことからして「対話と実行」ですが、知事の意欲とは別に、県職員は「熱心ではない」と思われました。大丈夫でるとは思えませんでした。それが参加した率直な感想です。
 メモをとっているようでもなく、目をつぶっている人も多く、どうでしょうかね。

 おそらく残業手当もなしでお付き合いしている県職員であると思います。こういう事態であるならば、むしろ昼間の勤務時間帯に真剣にバトルをやればいい。その場合はこちらも休暇をとって出席します。

 今の「対話と実行」は、知事のためのもの。選挙運動ですね。県民とすれば知事が言ったことを本当に実行するのかどうかを検証する必要があります。
 

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