週刊アンポを読んで
知人が1970年発刊の『週刊アンポ」という雑誌を所有していたので借りて読んでいます。1970年といえば高校生時代。大阪万博へも夏休みに見に行きました。何を見たのかは覚えてはいませんが・・。
1970年。確か高校2年生。学生服で中央公園の反安保集会に参加した覚えがあります。1969年に発足した高校生反戦会議は半年で崩壊。高共闘というグループが出来、お正月に高知大学で合宿をした記憶があります。それも半年で解散しました。
中核派や、社青同解放派とか民青などの社会集団が角逐していまして、流動的でした。当時は毛沢東思想にかぶれていましたね。ベトナム反戦と沖縄をなんとかせんといかんと燃えていました。
それであらためて『週刊アンポ」を読んで見ました。当時はぜんぜんこの雑誌の存在は知りませんでした。出筆者は多彩。小田実、開高健、大江健三郎、高橋和己、鶴見俊輔、野間弘、など。表紙も当時の前衛美術家の作品。
面白いのが最初のページにある各社会グループの動静が記述されています。
新左翼は、革マル、中核、社学同、フロント、社青同解放派、MLとかの集会予定など。
政党筋は、共産党、社会党とともに公明党とその青年学生組織ー新学同の動向が掲載されていることです。最近公明党は与党になり、イラク戦争にも小泉内閣時代に賛成し、自衛隊派兵に協力し、イラクへも当時の冬柴幹事長が訪問しました。1970年頃は反安保の姿勢を明確にしていました。えらい変わるものですね。
その時代の趨勢や勢いに乗っかるのが、大衆活動の基本。当時の公明党はかなり左よりだったようです。小泉内閣ー安部内閣の頃は右へかなり触れていました。今また自民党が没落気味なので針が真ん中へ戻るのではないでしょうか。
びっしりと細かい字で文章は丁寧に書かれています。おそらく原稿料は無料に近かったのかもしれません。でも作家や評論家はその当時の「熱い思い」で執筆されたことでしょう。
39年の時間が経過し、陳腐化した理論もありますが、編集者や筆者たちの熱い思いは伝わって来ます。
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