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2009.07.23

高知1区立候補予定者公開討論会

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 高知青年会議所が主催する「未来の高知を語る 公開討論会」を見学に行きました。左ひざが依然痛いので、リハビリを兼ねて、ゆっくりと堀川のボードウォークを歩いて行きました。時間帯は満潮で大潮のようでした。歩道と浮き桟橋が競りあがり階段とほぼ平行になっていました。
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 今回の討論会は高知青年会議所の主催。会場へつきますと青年会議所のメンバーがスーツを着てきびきびと準備作業や受付をされていました。かつては自分も同じようにしていたなと中高年親父はその姿を見て懐かしがっています。Kouchijc_r

 当日特別に許可をとっていないので、公開討論会の様子の写真はありません。少し早く着きました。塚地さち県議が隣におられて始まるまでおしゃべりをしていました。すぐ近くに高野光二郎県議もおられました。

 田村くみこさん(民主)、福井照さん(自民・3期目)、春名なおあきさん(共産)、桃田妙子さん(幸福)というメンバーでした。無所属の橋本大二郎さんは何故か欠席されています。

 当日は熱心な高知市民が多く会場に来ていました。前回より少なめでしたが500人程度は参加されていました。衆議院の解散の翌日に立候補予定者の公開討論会を開催した高知青年会議所に感謝したいと思います。

 最初に高野一郎高知青年会議所理事長が挨拶されました。
「日本青年会議所の方針で、全国300小選挙区すべてで公開討論会を開催することになりました。高知では1区が第1弾です。真の国民主権を確立するためにも、じっくりと立候補予定者の政策とマニフェストに耳を傾けてください。」

 討論会の形式は、青年会議所側からあらかじめ提出してあった質問のなかから4問を高野理事長が投げかけます。前回と異なるのは「反論タイム」が設けられていること。ひととうり質問に答えた後にA候補者の意見に、B候補者が異論を言うことは出来るようになったことです。

 政見放送や選挙公報、各候補者のチラシや政党のチラシよりは、より情報量が多かった討論会でありました。それだけに各候補者の政策や立場の違いがより明確になり、聞いていてよかったと思いました。

 まず自己紹介のスピーチです。

田村「公認を受けて街角を歩いて話を聞きますと、みなさん不安がある。高齢化が進んで生活がたちゆかない。政権交代をなんとしてもやらないといけないと思いました。」

春名「私は50歳。3人の子供の父親です。1996年から2期7年衆議院議員をしてきました。汚いお金を受け取らず、憲法9条を守り国民生活向上と平和外交を進めます。」

福井「80年前の1929年に世界恐慌がありました。世界経済が3割に縮小しました。当時の日本には社会保障がありませんでした。今や医療、介護、福祉は世界水準です。アメリカは全然駄目です。それを推進してきたのが自民党です。政治から経済に時代を経て、人間の本質にもどった社会をこしらえる時代が到来したのです。

桃田「高知生まれの高知育ち。高知で働いてきました。幸福の科学で心の内面活動をしてきました。今政治を変えないといけないと立ち上がりました。龍馬は明治維新を起こしました。私たちは幸福維新を起こします。」

 続いて深刻な高知県経済。景気対策。その打開策などの質問がありました。

春名「高知県経済はより深刻です。原因は自民党の経済政策が輸出型大企業優先だからです。若者の半分がパート・アルバイトです。輸出型大企業は120兆円の内部留保があるのに雇用を守らない。一方家計の負担は13兆円増えました。日本経済の55%は個人消費です。ここをてこ入れしないと景気は回復しません。
 国が進めてきた三位一体改革で高知県は400億円交付金が減額、高知市も26億円減額されました。公共工事もピーク時の4割になっています。もっと家計を支援する政策をしないといけないです。」

田村「輸出依存型経済から内需創出型経済に転換しないといけないです。民主党は今後2年間に21兆円の財政支出を行います。家計を足し蹴るために子供手当てを02・6万円支給します。高校の授業料を無償にします。財源は一般会計80兆、特別会計120兆の打ち、官僚の天下りを監視し、無駄を削減すれば出てきます。
 高知県の産業振興政策を支援し、長寿日本1の高知県づくり。魅力ある一次産業づくり。医療・介護分野を充実して雇用の確保をはかります。」

福井「これからは農業。青森のりんごが1個2000円で上海で売れている。台湾、香港、中国、ロシア。日本のノン産物や食品は人気がある。高知の農産物や食品は美味しいから海外に販売する戦略を立てないといけない。
 観光では高知はユーラシア・プレートの東端。ここへアジアの観光客を呼び込み「外貨」を獲得しないといけない。

桃田「消費税・相続税を廃止します。農業の完全自由化します。参入をしやすくします。
交通革命です。高知にリニア鉄道を引っ張ります。

 補足と反論タイムがありました。

春名「ものづくりが大事です。国の中小企業への対策費用は年間1890億しかなく、1社あたり4万円足らずです。これを最低1兆円にします。農業政策には価格保証と不足払いをし経営を安定化させます。
 農産物の自由化をストップします。介護、医療。福祉の充実を行います。」

田村「土木型、箱物行政をやめ、国の直轄事業への地方の負担金支出をやまさせます。国と地方自治体は対等であるからです。

福井「NHK連続ドラマ「つばさ」の舞台になっている埼玉県川越市の古い町並み。これも公共事業で町並み整備をし観光地になりました。公共事業で四国88箇所を整備し、世界遺産にしようと努力しています。アジアの観光地となるべくユーラシア・プレートの自然をアピールしていきます。」

桃田「民主党のばらまき予算は疑問です。18兆円をばらまくとの事ですが、それはやがて増税になるのではないでしょうか。」

 社会保障制度について、きびしい財政下においてどう公共サービスを維持するのかという質問。

桃田「人口増加しかありません。2030年に日本の人口を3億人にする計画です。
    年金でも社会保障でも説明責任をはたしていません。人を中心とした政策にすべきです。」

福井「福祉には北欧型の高福祉高負担。米国型の低福祉「」・自己責任型。日本は中程度の負担で高福祉を目指しています。少子化が危機です。人口を増やすことも必要です。従来人生後半型の福祉政策でしたが、人生前半方の福祉政策もしています。母子検診の無料化。就学前児童への支援などです。」

春名「後期高齢者医療制度と障害者自立支援法は廃止すべきです。75歳以上の医療費は原則無料。
 月4・5万円の年金から介護保険料と後期高齢者医療費を差し引かれたら生活できません。国の財政支出の無駄を削減し、国民生活を守ることです。それには最低保証年金をこしらえることです。
 財源は大企業優遇政策をやめ、7・6兆円負担してもらいます。それでまかなえます。」

桃田「相続税を廃止します。子供を増やし大家族制にし、家屋などの相続税をなくせば、国が福祉に支払う金額が減額されます。」

福井「社会に対する考え方を見直すべきです。本来日本人が持っていた大家族、地域コミュニティを復活させるべきでしょう。社会全体で保障するのが社旗保障の基本です。」


田村「国政をめざす減点は厳しい現実の介護の現場からでした。介護の現実はなまやさしくはありません。介護をする人も待遇が保障されなければいけません。」

春名「年金も20年かけ続けないといけないという現状をあらため10年で支給が受けられるように改正します。若い人の半分が正規雇用ではない現実があるからです。

 続いて国と地方のあり方。道州制についての質問です。

福井「東知事や橋下知事が地方分権を国に要求しています。でもだいじなのは市町村の基礎自治体です。そこをしっかりさせる政策が必要です。地方分権融合型自治体。経済に「特化」した自治体。それをつくります。」

春名「道州制度には反対です。平成の大合併でどうなりましたか?役場は遠くなり過疎が進みました。憲法25条の国民はどこに住んでいても最低の文化的な暮らしは保障されなければなりません。その放棄です。
 軍事優先の国家は辞め無条件に地方に財源を譲渡すべきです。」

桃田「スピードが必要です。北朝鮮のミサイルが320日本を狙っています。背後の中国はミサイルすべてが日本に標準を定めています。対話は北朝鮮と中国が民主化されてから。公務員制度改革が必要です。

田村 道州制は反対です。人口規模や経済規模の議論や、住民の存在を無視した議論が先行しているからです。中央集権か地方分権に移行するのは民主党は主張しています。ひも付きの交付金をやめ一括交付金にするように働きかけています。

福井「知事のための地方分権であってはならない。国と県と市町村のあり方を議論すべき。
 三位一体改革は失敗でした。税源といいますがあるのは東京だけでしたし。消費税の5%のうち1%は地方消費税。1%は交付金で地方へ来ています。」

春名「市町合併は散々でした。住民自治と団体自治を守るしなければいけない。」

桃田「すべては公務員制度の改革です。」

田村「基礎自治体を強化するようにしなければいけません。」

 最後の質問「官民一体の協働」のありかたについて

田村「ともに支えないといけない。国と地方あわせて1000兆円の借金があります。
 高知市には市民と市役所が協働してふれあい収集をしています。町内会が不燃物収集をすること電子の経費負担は年間」4億円削減されています。これを岡崎市長は有料化して壊そうとしています。
 安心・安全のまちづくりを行政とともについくります。」

桃田「政府と民間の協働をすすめます。」

春名「今日の青年会議所さん主催のこうした公開討論会は官民協働の好例です。官民は対立してはいけません。」

福井「日本の1番の財産は地方自治体。人生を助けてくれる。市町村を基盤にすること。かつて英国は規制緩和をしすぎて地方都市が壊滅しました。政府は過ちを認め郊外の大型店をすべて規制し、「賑わいを取り戻しました。間違いは直すことができます。」

田村「官から民へ。1人でできないことをできるようにするのが政治です。」

桃田「政治が信頼をとりもどすことが出来るかどうかが問われます。」

春名「官僚主導の打開。口利きを政治家がしない。それには企業。団体献金をもらわない。しがらみをたたないと政治は機能しません。」

福井「日本人の原点に戻り、人生を支援する政治にしないといけない。公務員法を改正して、首相官邸に200人の官僚を常駐させ国民生活支援を行います。」

 最後に1分スピーチです。

桃田「60日前に政党をこしらえ、300選挙区とすべての比例区に候補者を出しました。国を変えるために頑張ります。」

福井「県の産業振興政策支援する国の支援を引き出し、子供たちにも伝えます。

春名「新しい幕開けです。必ず投票に行きましょう。」

田村「国民が主人公の政治を取り戻しましょう。

 最後に高野理事長が「8月30日には必ず投票に行きましょう。とスピーチして内容のある公開討論会は無事終了いたしました。「投票に行こう!」というコールで締めくくりました。

 大変意義のある公開討論会でした。それぞれの候補者の主張や違いが良くわかりました。選挙公報や政党のチラシ、短い時間の政見放送では得られない多くの情報が得られました。高知青年会議所の皆さんお疲れ様でした。「政治」もまちづくりの基本であり、それを真正面から捉え、実践されたこと素晴らしいことです。

 得られた情報を参考にして、8月30日の投票に活用させていただきます。

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読売新聞に公開討論会終了後取材を受けました。リンクはすぐ消えるでしょうが7月24日高知版にその様子が掲載されていました。50歳自営業でコメントが掲載されております。

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コメント

高野理事長コメントありがとうございました。

 本当に大変な作業であったと思います。おかげさまで、多くの情報を得ることが出来ました。

 各政党関係者は高知青年会議所の行動力、公平性に対し敬意を持っていただいています。

 理事長以下スタッフの皆様お疲れ様でした。

投稿: けんちゃん | 2009.07.24 15:29

西村先輩殿 お忙しいところ有難うございました。先輩のご意見が非常に勉強になります。今後とも、ご支援ご鞭撻お願い致します。

投稿: (社)高知青年会議所 理事長 高野一郎 | 2009.07.24 10:14

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