こみベーカリーオーナーがご逝去
ご近所にあるパンと洋菓子の製造・直販店であるこみベーカリー。オーナーである古味茂氏が8月24日にご逝去されたと地元新聞の死亡広告に掲載されていました。71歳とか。業界の発展に功労のあった人でした。
朝は焼きたてパンを販売しているので午前7時過ぎには店が開いています。日中はあちらこちらからパンや洋菓子を買い求める人たちが次々と詰め掛ける盛業店。不況知らずです。
11年ほど前に、沖縄で製パン店を開業したいということで義弟が高知へやってきました。製菓・パン店への業務用品・厨房機器の販売をされている丸三の岡内啓明社長に頼み込み、高知のリテールでの製パン会社の訪問と見学をさせていただきました。ベーク・シュップや永野旭堂、八の森や量販店内の焼きたてパンの店舗などを訪問。オーナーの人たちにも面談いたしました。その折こみベーカリーさんへも立ち寄りました。
3階建てのこみべーかりーさんところは、1階は対面販売方式の店舗。奥さんの方針でショーケースに入っているパンと洋菓子の対面販売方式を創業以来貫いておられるとか。
1階のその裏には製パン部署がありました。粉を錬る機械や、パンを焼く機械が並んでいます。あんぱんのあんこも自家製でこしらえていました。オーナーの古味さんがもともとは和菓子職人であったからだそうです。
(すぐ近くにあるこみべーかりーの古い店舗跡。この裏に今でもパン焼き厨房があります。この狭い店舗で当時(20年前)で1日に30万円は売り上げていたそうです。)
こみベーカリーの2階は喫茶店とその奥が社長室。そこで古味さんに話を聞くことができました。
「沖縄はリテール・ショップが遅れているようですね。具志堅パンとオキコが大手だそうですね。厨房や設備は全部見て行ってください。わからんことは丸三の人に聞いたらいいですよ。」と言われました。
それで施設を見せていただました。3階は洋菓子製造厨房でした。10人の洋菓子職人が製造されていました。
義弟は古味さんのアドバイスなどを参考に翌年沖縄の那覇で製パン店を開業し、現在は浦添市にも展開しています。高知は製パン業のリテール・ショップでは「先進県」であることを知りました。
義弟が高知に滞在した3日間は3食すべてパン。食べ比べをしたことでした。パン粉から練り上げイースト菌と塩と砂糖をいれて製造するパンを「スクラッチ」ということを知りました。冷凍レシピのパンを店舗のオーブンで焼けば「焼きたてパン」になることも知りました。
冷凍レシピパンの種類が多いのはタカキベーカリーです。配送の関係で当時の沖縄では無理でした。スクラッチ方式で店舗でパンを焼くことからすることにしました。厨房機械の購入や指導をしていただける沖縄の業者を丸三さんにご紹介いただいたことでした。
うちの母もこみべーかりーのファンです。時々洋菓子を購入しますし。
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