ニュークリア・シェアリング・システム
7月26日の高知での「田母神敏雄講演会」を見に行きました。会費1000円を払うと領収書(日本と郷土を愛する高知県民の会」という領収書をいただきました。
田母神氏の講演内容につきましては、個人ブログに感想などをレポートしています。さほど内容が極端でも目新しくはありませんでした。
注目される考え方とすれば、当日会場で購入した田母神氏の著作「田母神塾 これが誇りある日本の教科書だ」(田母神敏雄・著・双葉社)の項目でした「究極の抑止力。核兵器で国防と外交を強化せよ」に以下のことを述べられています。
「自国で核兵器を持つことが難しいのであれば、日本も「ニュークリア・シェアリング・システム」の導入を検討してみてはどうでしょうか。これはアメリカが持つ核兵器の発射ボタンを共有化するという試みです。」
「実は既にNATO(北大西洋条約機構)のうちドイツ、オランダ、イタリア、ベルギー、トルコの5カ国ではニュークリア・シェアリング・システムが導入されています。これらの国が核兵器の脅威にさらされたときには、アメリカがもつ核兵器を引き渡すというとりきめです。
自前の核兵器を保有する前段階として、日本もNATO5カ国のように、ニュークリア・シェアリング・システムを導入することを勧めます。」(P232)
田母神氏の主張で説得力のある部分はこのところであります。
いくら北朝鮮の脅威があるからといって日本がただちに核武装できるかといえばありえません。アメリカが1番反対すると思います。
アメリカにとって1番怖いのは日本です。つまりアメリカの仮想敵国は未だに日本であります。その現実を左右論者は忘れています。沖縄を初めとする巨大な米軍基地は日本を軍事占領するために存在しています。日本防衛のためだけならあれほどの巨大軍事力は不要です。日本から核攻撃されないために日本を「軍事占領」する必要性があるから米軍基地が日本に居座り続けているのです。
日米双方の政治家も代替わりし、在日米軍の真の意義目的(日本を軍事占領し、日本を軍事大国化させない)を忘れ、中国を大事にし、日本をないがしろにする傾向がありますね。
そうなると日本の核武装論が必ず台頭してくるはずです。でもそれはアメリカが許さないことは明白。日本の核武装で1番脅威にさらされるのはアメリカになるからです。世界各国の経済封鎖でしぶとく生き残る我慢強さは今の日本人にはありません。
ですので「妥協案」として「ニュークリア・シェアリング・システム」が出てきたのでしょう。でもそれはしょせん「アメリカの手の内」にあることには変わりはなく、未来永劫に日本が自前で核武装することは不可能なことになるのです。
西やんのブログに田母神氏講演会の動画が掲載されています。
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