終盤の選挙戦地元紙を読む
今朝(8月28日)の高知新聞朝刊の衆議院選挙に関し、高知1区の観測記事を見てみましょう。
見出しは「福井、田村氏ほぼ互角」「高知1区橋本氏が肉薄」と書かれてあります。
記事を読みますと、
「5氏が立つ高知1区では、自民党前職と民主党新人がほぼ互角で、競い合い、これに無所属新人の元知事が迫る構図で展開。」
記事では各陣営の観測記事と新聞社のコメントが・・。こうも書いてあります。
「ただ鍵を握る無党派層の4割、全体の4分の1が未定で、情勢はまだ流動的だ。」とあります。
この文章を先日レポートした「野良犬メディア」である週刊ポストの記事で「読解」してみましょう。
参考ブログ記事「新聞・TVは適切な報道をしているのか」を参考に。
「不況で広告収入が落ち込んでいる中での選挙は本当にありがたい。税金で通常より高い料金を払ってくれるのですから。」(地方新聞広告担当幹部)
これが事実としますと、自民党と民主党は地元新聞にも多く広告を出しています。当然新聞記事に「さじ加減」が働くこともあるのではないかと言うことですね。無所属候補者はほとんど地元紙で宣伝をしておりませんし。
週刊ポストでは大手新聞政治部OB記者がこうコメントしています。
「選挙報道には「優位」「先行」「有利な戦い」「水をあけ」「抜け出し」「逃げ切りか」までは、「当選確実」で、「接戦」や「互角」「横並び」とある場合は「先に名前が出て来る候補者」がリード。」
この解釈で行きますと「福井照さんと田村久美子さんは互角のトップ争い」をしている。それで「先に名前の出ている福井さんがリードしている」という情勢であることが理解できます。
ではトップ争いをしている福井、田村両氏に対して橋本氏はどうなのか?
「無所属新人の元知事が迫る構図で展開」とあります。
週刊ポストの記事では、
「猛追」は逆転の可能性があるが、「急追」「懸命に追い上げ」「追う」は、「追いつけそうにない」の意味。
「今一歩」は絶望的なのだという。
「迫る構図」という表現を使用していますが、「追い上げ」という「追いつけそうもない」という表現形態ではないようなので、微妙ですね。
地元紙の記事で気になる表現があります。
「ただ鍵を握る無党派層の4割、全体の4分の1が未定で、情勢はまだ流動的だ。」
この記事で推測するのには、無党派層の4割、全体の25%が態度未定であるといいます。逆算しますと高知市の有権者の6割が「支持政党なし」の無党派層なのでしょうか。6割のうちの4割が未定であると、25%になるからそうなります。
高知1区の有権者は214789人(2009年6月現在)です。仮に投票率が60%としますと投票総数は128873人と言うことになります。うち6割が無党派層とすると773238人となります。4割が政党支持層ですと51492人がきちんと投票者を決めておられるということになります。
地元紙の予想では「無党派層の4割、全体の25%が未定である」ということは、3万人~3・2万人が態度保留者ということですね。棄権せず必ず投票に行くであろう有権者が3万人もいるというのであれば、これは全然誰が当選するのかわかりません。
聞こえてくる噂では「大逆風の中福井さんは公明の支持を得て大健闘している、」「民主の風に乗り田村さんも民主党悲願の小選挙区での当選が見えてきた。」「週刊誌評では常に当確の橋本さん。運動では遅れをとっていたがここへ来て元祖草の根部隊がフル稼働している」とありこれまたわからない。
今日は午後3時に民主党の小沢一郎代表代行が中央公園に来られると言う。選挙の終盤戦の地元候補へのてこ入れなのでしょう。時間調整ができれば見学に行こうと思います。
上位3人のデッド・ヒートが続く高知1区。リードも「誤差」の範囲であり、だれが当選するのか未だにわかりません。ですので棄権することなく30日は必ず投票しましょう。また期日前投票も簡単にできますので、選挙権を必ず有権者として行使いたしましょう。
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