新型インフルエンザ感染爆発時の企業対策セミナー
9月9日の午後からは、高知県危機管理部危機管理課課長の酒井浩一氏の講演「新型インフルエンザへの対応」を傾聴しました。主催は高知県塗料商業組合でした。
まず今回の企画を段取りされた高知県塗料商業組合青年部長の橋本周快氏(高知ロック社長)から、今回の開催主旨青年部の取り組みの説明がされました。
続いて高知県塗料商業組合の角裕和氏(角コーポレーション社長)より、組合企業としての危機管理対策への取り組みと、今後の対策についての説明がありました。
「新型インフルエンザを正しく恐れてください。」と言われました。
「過剰に恐れてはいけないです。それでは身動きが取れません。幸い強毒性のインフルエンザではありません。では季節性のインフルエンザと同じかと言えばそれは違います。」
「症状は季節性のインフルエンザと同程度かもしれませんが、感染力は格段に強いです。それはだれもが新型インフルエンザに免疫を持っていないからです。」
「患者が圧倒的に多いため。重篤者が出る確立が高いです。季節性のインフルエンザは毎年1万人の死者が出ています。患者が9月になり学校が始まりましたので、報道はあまりされていませんが、高知県内でも患者数は飛躍的に増えています。」
「38度以上の熱が出ましたら、まずかかりつけの医院に電話してください。そして医院の医師に従ってください。簡単なインフルエンザ判定キッドでは、A+と判定が出れば90%新型インフルエンザとの判断をするでしょう。」
「ワクチンの投与の優先順番は国から指示が来ます。現在は指示待ち状態です。とにかく感染したら熱が下がっても2日間は会社を休んでください。会社側も理解してください。」
続いて参加者との質疑応答になりました。
Q「うちは保育へ行っている子供がいます。例年インフルエンザの予防注射はしています。季節型インフルエンザと新型インフルエンザを注射する場合はどうすればいいのでしょうか?」
A「体調その他もあるし、わたしは医師ではないので一般論でしかありませんが、1週間は間をあけて接種してください。とのことです。」
Q「現在の新型インフルエンザは、症状としては季節型タイプです。万が一それが変態し、当初恐れられていた、強毒性の鳥インフルエンザの人から人の感染が広まった場合はどうなるのでしょうか?」
A「それは罹患した人の致死率が100%と言われていますので、感染者を出した企業や店舗は即閉鎖です。完全隔離、完全封鎖です。人権上の問題があるかもしれませんが、その場合は国や行政は強権的にやらざるを得ないでしょう。」
Q「今私たちができることはなんですか?」
A「従業員・顧客・会社を感染から守る処置をしてください。
感染予防策の徹底です。外出からもどればうがいと、手洗いをしてください。咳エチケットもありますで、咳が出るようでしたらマスクも着用してください。」
「危機管理の鉄則は、最悪の事態を想定して最善をつくすことです。1番休んでほしくない社員が感染した場合を想定して、仕事を見直すことを普段からしてください。そうすれば実際に感染状態になったときに落ち着いて対応ができます。
結果として事業継続計画(BCP)につながります。」
事態がどうなるのかは予断ができませんが、必要以上に恐れず、情報をきちん入手し、経口感染ですから、対策をすれば会社や家庭の被害も低減化できることがわかりました。
大変有益なセミナーでした。
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