「夢の続き」を読んで
「夢の続き」(吉永小百合・著・世界文化社)を読みました。女優吉永小百合さんの意外な面を感じた読み物でした。
好きなスポーツは「ラグビー観戦」。するスポーツは「乗馬」「水泳」とかなかなか行動派です。
芸能界デビューは11歳。ラジオ「赤胴鈴の助」であったそうです。オーデションで最後まで残った藤田弓子さんと一緒に声優をしたのが最初であったとか。
「キューポラのあるまち」で女優としてデビューしましたが、都立高校在学中の15歳。オーデションには駅のトイレで着替えて真っ赤なドレスにハイヒール。口紅をつけて言ったとか。だれも15歳とは思わなかったとのことでした。
印象に残ったのは樹木希林さんと共演した「夢千代日記」(NHKドラマ)ところでした。
樹木「ピカが怖い」という夢千代の台詞を、浦山さんは「ピカが憎い」といってくれと。でも小百合さんは「ピカが怖い」というのが夢千代で。「ピカが憎い」とはいえませんと最後まで監督に対して譲らなかった。
確かに「怖い」と『憎い」とでは、夢千代の人格が違ってしまいます。あそこで「ピカが憎い」といってしまったら、百戦錬磨、どこでもやっていける女なんです。だからあそこでたったひとつの台詞を譲らなかったのを見て、わたしは小百合さんのことを認めましたよ。撮影はストップして現場は混乱しましたけど。」
吉永「でも、あのときは凄く辛かったんですよ。自分では、間違っていないと思ってましたけど、それで監督を苦しめていることもよくわかりましたから。」
樹木「わたしなら「いや、それは監督の考えが間違っている、新人のときの恩は恩(注・キューポラの監督でもありました。)これは、これ!」とはっきりといってしまうけど、「監督を苦しめてしまった」と思うのが、小百合さんらしいですね。(P143)
なかなか味のある対談です。「夢千代」日記では快活に「貝殻節」を踊る芸者さん役の2人ですが、そんなことがあったとは。
やはり吉永小百合さんは改めて国民的女優であると思いました。
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