エンジン01を見学
以前高知青年会議所が「エンジン01」に関する定例会を行っていたこともあり、今回高知市を主会場に開催される「エンジン01文化戦略会議 オープンカレッジIN高知」を見学に行きました。
もっともいつものように「出遅れ」ので、面白そうな講座は既に売り切れ、売れ残っていた「龍馬こそ次期首相?日本の政治家論」(岸本周平・秋尾沙戸子・石川好・森本敏)とかいうメンバーの講座を見学しました。
(講演中の写真撮影、録音などが許可したマスコミ以外は禁止という「なんちゃあない」(あほらしい)措置を主催者側がとっておりましたので、開演前の会場の様子しかありません。
高知出身の作家山本一力氏も参加メンバーのようですが、「日本の頭脳100人が高知へ集まり議論をする。大変なことだ。」というのか。それが本物なのか、単なるインテリ(実はインチキかもしれない)・ゲンジャの「同窓会」「懇親会」なのか、見学しにいきました。
大体「日本の頭脳100人が集まる」イベントにすれば、騒いでいるのはローカル・レベルであり、全国紙も各種検索エンジンのニュースにも全然掲載されていません。やはり「同窓会」レベルなのでしょう。カシオ・オープンというゴルフトーナメントのほうがはるかに情報発信量が多い。
本来なら今日は上天気なので夜須でのセーリングに行くべきなのです。やはり石川遼君人気もあるので、出かけるのを躊躇せざるをえませんね。午前中は父を打ち放し場へ連れて行き、その間は読書。昼の12時からの「エンジン01」のセミナーへ行くことにしました。(予約券もさんのすけプラザで事前購入していました。)
だいたいの発言を要約してみました。
森本 近代日本史150年で1番素晴らしい政治家は大久保利通である。その理由は3つあります。
1)「国家観が明確であること。
2)将来を見通す戦略(洞察力)があった。(3段階戦略)
3)私心がないこと。
下級武士から政権中枢を荷い、明治5年ごろから11年(暗殺されるまで)、日本の行く末を3段階に戦略を考え、近代国家の礎を築いた政治家としてピカ1でありました。
岸本 もともとは大蔵省財務局の官僚を15年間やっていました。そのなかで1番の政治家は自民党税務調査会会長の山中貞則さんです。消費税を導入した政治家。
「僕らは国民に恨まれ選挙は落ちるだろう。しかし国家100年の計で安定した財源は必要です」と信念のひとでした。
秋尾 わたしはスカルノです。初代のインドネシア大統領。独立運動時代、大統領時代を通じて常に国民大衆とともにあった人物。人間好きの人。言葉が巧みでコミュニケーション能力がありました。
1955年のバンドン会議(アジア・アフリカ非同盟会議)を主催したあたりからアメリカの憎悪を買い、アメリカの支援を受けたスハルトに政権を奪われます。最近あまりのスハルト政権時代の腐敗が会ったので、スカルノは再評価されているようです。
石川 なんといっても石橋湛山。「小日本主義」は名著。実利面で日本の植民地支配は無理であった。持ち出しが多くて、経営面で破綻している。
8月16日に石橋湛山は「日本の前途は洋々である。」と発言していました。まさに戦後日本は石橋の描いたとうりの経済発展をしました。
議論のなかで今の日本差社会は常にメディアにさらされるのですぐに結果が求められる。10年後、20年後という議論はできないようになっている。
森本氏は「民主党政権はアメリカの神経を逆なですることばかりやってきた。普天間基地。核密約問題。アジア共同体など。アメリカは円高を誘導し、トヨタをリコール問題でたたいて圧力をかけています。」と。普天間基地問題はどうしようもないので、鳩山首相は辺野古へ移設すべきであると。
石川氏は「とはいえ鳩山首相や岡田外相の発言は国民の一定の支持がある。そこを踏まえてアメリカと交渉すべきであると。」
彼らの4人の結論は「対米従属で日米関係を決着させよ」とのこと。この議論では沖縄に未来永劫に米軍基地が居座ることになります。なんだか釈然としない座談会でした。彼らの論点はアメリカ崇拝主義であり、日本国民という論点が抜かったものでした。
やはり「インチキ・ゲンジャ」(偽者知識人)でありました。たいした政治評論ではありませんでした。がっかりです。
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