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2009.11.16

尊皇攘夷は薄っぺらい思想

Konokuninikatachishibahon
 昔のVTRで故司馬遼太郎氏の発言が印象に残りました。
「幕末期に流行した尊王攘夷思想。もともとは中国の宋の時代の思想。たいした思想ではありません。結局宋は南へ追いやられ、最後は元に滅ぼされます。

 水戸の儒学者が取り上げ、幕末の政治思想になりました。でもその政治思想では諸外国の公益や外交に役立たない。明治政府は2年もかけて欧州に滞在し、憲法も議会も、天皇主権制度も、軍隊制度、教育制度もすべて輸入し、付け加えました。

 明治政府首脳は幕末維新の動乱を生き抜き、西欧から学ばざるを得なかった現実を踏まえている。しかし明治末期ごろには元老たちは亡くなり、日清・日露戦争にも勝利し、だんだんと考え方が散漫になった。その元凶のひとつが尊王攘夷思想と言える。

 司馬遼太郎氏は「思想の大事」さ「この国のかたち」を突き詰めていたと思います。日本人の心に根ざした思想の確立もです。それをやり続けたいと思います。それをやりとげないと日本の存続はないと思うからです。

 わたしは「連合赤軍と新自由主義の総括」を思想的なテーマにしてきました。司馬遼太郎さんに教えられました。「昭和10年から20年までの日本は最低」。この時代の思想的総括を克服しないと日本は再び世界から孤立するでしょうから。

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