司馬遼太郎さんの世界
遅ればせながら、司馬遼太郎さんの本を図書館で借り、あるいは文庫本はブック・オフで購入し、読んでいます。
そのなかで「覇王の家」「この国のかたち」などを読みました。知っている本ばかりではありませんが、読みやすい小説や随筆でした。
日露戦争で勝利したものの、膨張した海軍力をすみやかに削減し、軍縮し経済や民生の発展にまわすべきだったのです。しかし日本そうしませんでした。
ポーツマス条約を命がけでまとめてきた小村寿太郎外相に対して、無知なる大衆(情報が公開されていないので、仕方はないところはあるが、当時の新聞なども煽り立てたことも事実)、焼き討ちや暴動を起こしました。
結局冷静に事態を分析する能力に欠け、無謀な戦争に奔走していくことになりました。司馬さんによれば狂っていたのは昭和10年から20年までの間だったとのことですが、日本だけでなく、近隣アジア諸国に多大な迷惑をかけてしましました。
その10年間の間違いであったとしても、それ以外の日本の歴史は変化に富面白いと司馬さんは言われています。そうだと思いました。
この10年間は「狂った10年。悪魔の10年」とでも呼ぶべきでしょう。決して賛美してはいけないと思いました。
この「狂った10年」をどう克服していくのか。現代日本の政治史の困難な課題をすべて解きほごすものがすべてあるように思います。
| 固定リンク
コメント