沖縄関連本を読んで
「燃える沖縄 揺らぐ安保 譲れるものと譲れないもの」(知花昌一・社会評論社・1996年刊)、「沖縄は訴える」(大田昌秀・かもがわ出版・1996年)、「基地のない世界を 戦後50年と日米安保」(新崎盛暉・凱風社・1996年)、「物語の史跡をたずねて 琉球王朝」(嶋岡晨・成美堂出版・1992年)でした。
手にした書籍は,1992年から1996年に発刊されています。今より沖縄問題への関心が高かった時代でありました。時代は細川連立時代から、村山内閣、橋本内閣時代であり、沖縄問題には冷淡で無関心,対米従属一辺倒の「清和会」(森ー小泉ー安倍ー福田)政権以前の時代でありました。
現在米軍普天間基地の移籍問題で、マスコミや一部識者の論調、自民党は「決断をぐずぐずするな。日米友好を壊したら日本の未来はない」とか言う論調です。果たしてそうなのか?
「米兵犯罪が沖縄に集中するのは,沖縄に基地が集中しているからである。とりわけ,常時臨戦態勢をとる海兵隊などの地上戦闘部隊の比重が高いことにある。そこに志願するのは,恵まれない階層の若者たちが多いと言う。
見も知らぬ異国のに連れてこられて,毎日人殺しの訓練をさせられている20歳前後の青年たちが、人間を人間としてみる感性を失い,金網(基地)の外の人間を自分の欲望を充足するものとしてしか見なくなったとしてもなんの不思議もない。
こうした凶悪事件を繰り返さないための根本的対策は,基地撤去以外にない。」(新崎盛暉著・「基地のない世界を」P179)
大田元知事の著作も,知花昌一氏も同じ調子で書かれている。「基地との共存よりも基地の撤去こそが沖縄の発展につながる」。沖縄以外あまりに日本本土の市民大衆が沖縄基地問題に無関心であることのほうが大問題であると思いました。
嶋岡氏の著作では,琉球王朝末期に来訪した米国艦隊のペリーについても書かれてありました。「もし琉球を占領し,住民を圧制から解放すれば、われわれは歓迎されよう」と書いていることである。(嶋岡晨著・「「琉球王朝」P161)
イランやアフガニスタンに侵攻したアメリカの理屈となんら変わらない。米軍普天間基地問題での高慢な米国政府高官の一連の発言と1853年当時のペリーの発言とがダブっているいようにも私には思えます。
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