日米同盟の「前提」を疑おう
「日米同盟」が当然の前提のように普天間基地問題でされておりますが、その前提から再検証すべきであると思います。日米両国の社会性の違いもあるからです。その事例は「医療制度問題」をめぐるアメリカの混乱ぶりです。
オバマ大統領の最大の政治課題の1つとも言える「医療保険制度改革」。これに共和党支持者が猛反対しています。そ反対している人達は比較的経済的に恵まれている。
「自分たちの税金をろくに働かない移民や貧しい連中に使わないでほしい。かれらに医療保険など使わしてはいけない。野垂れ死にすればいいのである。」という主張ではないか。福祉や医療に力をいれるのは「大きな政府で、共産国と同じである。」とオバマ政権を攻撃しています。
彼らの論法からすれば国民健保制度が完備している日本は「共産主義国」なのである。「自分さえ儲ければ社会や環境がどうなろうと関係ない。」と言う身勝手な新自由主義なのですが、アメリカでは未だに勢力があるようです。
「派遣切りの人達をなんとかしよう。」「子供手当てを支給しよう。」という日本政府。「貧しい人達の保険料負担はまっぴらだ。」と声高に主張する共和党支持のアメリカ国民。
これほどの国民性の違いを差し置いて、「日米同盟」が成り立つのでしょうか?
また「抑止力」の議論もよく行われています。聞いていますと、
「米海兵隊が沖縄から撤退すると尖閣諸島は中国に奪われ、日本のシーレーンは脅かされる。」というものです。
北朝鮮の脅威も言われていて、沖縄の国会議員が「対馬に移設すればどうか」と言えば、「尖閣諸島が危ない。」と言う、それでは「与那国島に自衛隊基地を設置すれば良い。」と言えば、「アメリカのイラクやアフガニスタンへでのテロとの戦いに支障が出る。」とのことでした。
「誰のための抑止力」なのかわからなくなります。米軍は誰のために、沖縄にいるのか?
回答は
1) アメリカの国益(覇権)を守るため(抑止力とも言う)にいます。
2) 日本を抑制し、日本をことあれば軍事占領するため。アメリカ軍の「抑止力」は日本を「押さえつける」ことが最 大の目的であることを皆忘れています。
沖縄嘉手納米軍基地。その規模は東洋1。4000メートル滑走路が3本有ります。成田国際空港と関西国際空港をあわせた面せきより広大である。(コメント欄でもんたさんからご指摘がありました。滑走路は2本です。)
沖縄の久米島の蛍館で自然保護活動をされておられるひとのブログです。沖縄の人たちの自然な気持ちが表れています。
稲嶺進、新名護市長・当選おめでとうございます!ホタルの国から ~久米島・南西諸島 沖縄の小さな島~
基地と向かい合わざるを得なかった沖縄の人たちの気持ちを私たちは理解しないといけない。
一方アメリカは自国の利益と覇権の維持のことしか関心がありません。沖縄の県民がどのような気持ちで帰途と向かい合っているのか想像することすらしません。
普天間の国外移設に否定的 米上院小委員長(朝日新聞)
こう言う報道がされますと、「対米従属を国是」とする自民党や談合記者クラブマスコミや「識者」のみなさんが、声高に「アメリカさんのご機嫌をそこねてはいけない」とキャンペーンを大々的に展開することでしょう。
米軍基地に踏みつけられた沖縄の人たちへの痛みも思いやる想像力もありません。
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コメント
もんたさんご指摘ありがとうございました。
>ググル地球で見たとき、滑走路が3本もあったかいな。嘉手納は2本でなかったかいな
後で調べてみたら確かにもんたさんご指摘のとうりでした。
以前沖縄へ行ったとき、嘉手納基地を見下ろす陸から見たときは滑走路が3本あるように見えました。
それ以来ずっと3本の滑走路と自分のなかで勝手に思い込んでいたようです。
現在は半分は民間(米国資本)が仕様しているはずです。国際宅急便会社などです。
米国は「使い勝手」が良いので、返還をしぶると思います。
地元ではあそこに国連本部と国連大学を誘致し、平和の殿堂にしたいと言う構想をもっています。
人殺しの軍事施設が1日も早く平和施設に変わることを願っています。
投稿: けんちゃん | 2010.02.17 07:25
ちょっと不思議に感じて投稿です。
ググル地球で見たとき、滑走路が3本もあったかいな。嘉手納は2本でなかったかいな。
大きい基地でみんな困っていると思いますす。間違ったら御免。
投稿: もんた | 2010.02.16 22:58