トレー回収ーリサイクルのまやかし
スーパーの店頭に食品容器用のトレーの回収箱が置かれています。善良な市民各位は回収されたトレーがメーカーへ運ばれ、リサイクルされているはずである。良いことをしたんだと思い込んでいますが、おそらく実態はそうなってはいません。
トレーに魚や肉汁が付いたものをそのまま回収に回せば、それを洗浄する工程が必要で莫大な経費がかります。それでは消費者が各家庭で洗浄してくればいいのかと言いますと、そのためには洗剤と水を大量に使用しないと綺麗にトレーはなりません。下水に流れ込んだ洗浄水を濾過するためには更に莫大なコストがかるはずです。
メーカーに回収されたトレーにしても、実際にリサイクルされるものはごく一部。洗浄ー分別には莫大なコストがかるので、多くは破砕され、工場内で焼却されている。排熱をエネルギーとして一部回収されている可能性はあります。
もしくは産業廃棄物として他の原料廃棄物と一緒にセメント工場などに運ばれ、焼却され発電プラントの熱源に多少はなっているのかもしれません。
容器包装リサイクル法で、スーパーとメーカーは使用量を申告し、その分をリサイクル協会にコストを支払っているはず。それでも食品トレーの使用量は減りません。
消費者は目の前からなくなれば「罪の意識」はなくなります。スーパーはトレーなしでは食品販売が成り立たないので、使用し続ける他はない。
結局石油系の原料でトレーは作成されますが、スチレンを(発泡」させているので、結局コストは安いもの。それに成り代わるものは当分ないでしょう。
同じまやかしはレジ袋にもあります。(レジ袋を削減してわたしはエコに貢献しています。」といって、郊外型の大型量販店(ハゲタカ・イオンなど)に化石燃料で走行する自動車で乗り付け、海外の安い農産物や食品を大量に購入する。それはフード・マイレージ的に環境に全然優しくない。途上国の農民はかえって先進国の身勝手で貧困になっている可能性もある。
結局とどのつまりは、「環境対策」を叫ぶ市民はスーパーで買物しちゃいけないということになりますね。個人商店でかものすれば包装資材は格段にすくないし、近場の野菜や魚を買えば、「フードマイレージ」的に環境に全然優しい。
そんなことも考えずにただただレジ袋を辞退しました。エコバックにしましたといっても、エコバック自体が石油製品です。矛盾していませんか。
まやかしの「環境対策」なんか大嫌いです。
| 固定リンク
コメント