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2010.03.12

やはりホンダはトヨタと違う。凄い!

Hondahon


 図書館で「本田壮一郎 夢を力にするプロの教え」(本田壮一郎研究室・編・岩倉信弥・著・アスペクト)を借りて読みました。

 トヨタが顧客を軽視し、金儲け主義に走り、全世界でクレーマーの餌食になっていますが、ホンダはどうなのか?と思うところもあり借りて読んでみました。

 結論は「ホンダはトヨタと違う。格段に凄い。」ということです。企業規模や財務体質は格段にトヨタが上ですが、経営者の質、企業姿勢が格段にホンダが「世界を超えている」と思いました。

創業者の本田壮一郎氏は「やりもしないで結論を出すことを許されなかった。」「自分の都合で勝手にこうだと決めて屁理屈をいったりすると、ものすごく怒られた」そうです。著者も多摩美を卒業され、入社し車のデザインを手がけた時に、そう言われたそうです。

「物を売ったら、最後まで責任を持たねばならん。つくりっぱなしでは注文がこなくなる。」(P41)

 特に凄いと思ったのはこの言葉です。

「国の補助で事業をやって、成功したためしなどない。日本が国際競争力をつけるためなら、自由競争こそが産業を育てる」(P86)

 一見新自由主義的な発言のように思われますが、全然違いますね。金儲けだけに執着する経営者ではなく、本田氏は徹底した「品質管理」に拘るひとであり、顧客第1主義者であったからです。そのあたりがトヨタの奥田氏あたりとは全然異なるところです。

 リコール問題などの対応も体を張ってしていました。

「難関にぶつかった時こそ、その問題を注視して、真正面から捉えろ。人の命を預かることだから、責任を強く要求する。」(P94)

「バイク屋は、呉服や家具を売っているのと違って、人命という取替のきかないものを預かってんだ。」(本田のひとづくり、ものづくり)P116
 
 指摘された問題に対して、トヨタの技術に責任者は「運転手の感覚の問題だ」と言い切りました。本田壮一郎氏であれば、ぶん殴っていたでしょう、あの男を。

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