映画「ストライキ」を鑑賞しました
映画「ストライキ」(エイゼンシュタイン監督・1925年)を4月28日の午後7時から,自由民権記念館で家内と2人で鑑賞しました。この映画会の主催は「派遣労働と現代の貧困を考える会・高知一般労働組合・高知県労働組合連合会。四国文映社でした。
映写の前に主催者の挨拶がありました。「演技は関係なしに,ドキュメンタリーのように撮っています。昔の労働者は権利を勝ちとるためには命がけでした。5月1日は高知市中央公園でメーデーを開催しますので、皆さんご参加をお願いします。」
映像は白黒の無声映画。見ていても何故か「古さ」は感じません。挿入音楽にジャズがあったり、モダンな場面も結構出てきます。モダンで優雅な工場経営者側と、貧しい労働者側の住宅の対比がありました。
映画は淡々と進みます。あるベテランの技能工が、職場からマイクロ・ゲージが盗まれなくなっていました。当時としては高価な備品。給与3ヶ月分です。職制に報告しに工場の事務所へ行きましたが、盗人扱いされ,罵られます。失意を感じたベテラン技能工は「俺が泥棒ではない。死んで証を立てる」との遺書を残し工場内で首を吊りました。
若い工員たちがそのことに激怒し、ストライキを組織します。経営者側も「ふくろう」や「ねずみ」などあだ名が付くスパイを潜入させ工員たちの動きを探ります。映画ではその諜報戦の様子がコメディで描かれています。ドタバタブリは同時代のチャップリンの喜劇映画に通じます。
やがてストライキは大規模に拡大。工場全体に波及します。工場側は警察や地方権力と結託し、大規模な弾圧をします。最後には軍隊までが出撃し、労働者も家族も子供も家畜のような虐殺され映画は終わります。
なんとも考えさせられる映画でした。
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