「報道されない警察とマスコミの腐敗」を読んで
あたご劇場で「ポチの告白」を鑑賞しました。その時高橋玄監督と一緒に来られたいた寺沢有さんの著作本です。
薄い装丁の本でしたが,内容がとても「重たい」ので、一気に読むことが出来ませんでした。真実の凄さというか、迫力がありました。
わたしより一回り若い世代である寺沢有さんや高橋玄監督。しかし芯があり、ブレない。偉いと思います。大きな組織である警察や,マスコミを相手にして、堂々と相撲をとっているのですから。凄いこと。
「いじめれっ子時代から持っていた社会に対する不公平感というのは,成長しても全然なくなりません。むしろ様々な組織でいじめがあり、矛盾がたくさんあることに気づかされました。
それらを受け入れて,見た目だけ平穏に過ごそうという性格ではないので、おのずと世の中の主流からはずれていきます。(高橋玄・映画監督 P16)
「権力の広報機関に安住する新聞が生き残れるわけがない。」(落合博美・元朝日新聞編集委員・P73)
「新聞社やテレビ局は警察不祥事の報道には消極的だし、警察の組織悪となると見て見ぬふりをしがちです。事件・事故報道は警察発表に頼らざるを得ず、警察の反感を買うことをひじょうに恐れています。」(P77)
「いまだに国民は大手マスコミが報じることが真実だと思い込んでいて、残念ながら,我々ジャーナリストが雑誌に書いたり,インターネットで情報を発信したりしても影響がかぎられています。
原来記者クラブは大本営発表を伝えるためのもので、現在でも体質は変わりません。国民の目を真実からそらし、国家の腐敗を進めています。もっと国民が情報の真偽を見極める目を持つ必要があります。」(津田哲也・ジャーナリスト・「不正の傍観者は共犯者」
「自ら不正に関わっている人は,不正を正したいなんて思っていませんよ。現職警察官の自浄を期待してもムダ。僕自身,裏金の膿を出し切るのは無理だと思っています。今後裏金は減少していくでしょうが,ゼロになることはありえない。
だって,誰が警察の不正をとりしまるのですか。都道府県警を管理する公安委員会は,警察と対立することなく,形骸化しています。
検察も,警察が手足となって動いてくれなければ困るし,自らも調査活動費を裏金にしていると報道されているぐらいだから,お手上げ状態。」仙波敏郎・元愛媛県警巡査部長・現在警察見張り番・P69)
「ひたすら権力を信じ安心する国民性」(清水勉・弁護士・P203)
とにかく内容が重たい。迫力がある。この書籍は推薦図書の1つです。
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