サッカー音痴の菅首相こそ民主大敗の原因
私などは、大変「不謹慎」きわまりない国民の1人です。選挙と同時期に開催されていた「ワールドカップ南アフリカ大会」の動静が毎日気になり,可能な限り深夜・早朝のテレビ観戦をしていました。
一次リーグの頃はそれこそ毎日,毎晩にわたり試合がありました。決勝トーナメントが始まり出したのが、6月の末から7月の始め。試合日も空きだしました。その頃に、民主党,自民党も中央政界から地元候補応援に来るようになりました。
などがあり、ちょこちょこ見に行きました。
自分の意識にはほとんどサッカーの動向に関心が向いていました。ところがその頃に菅首相が地方での遊説で「消費税を10%にする・」との発言をしつこく何回もし始めました。
これにはさすがに民主党支持者の飲食業の人も「この不景気に消費税を10%にされたら、売上は激減する。大衆課税はリスクが多い。ほかに言うべきこともあるろうに。馬鹿なことを言ったもんだ。
わしは民主党支持者だが,消費税増税には断固反対じゃ!」と息巻いておられました。
菅首相は,就任後すぐにサミットへ行き、欧米の首脳陣からギリシャの財政破綻.次はスペインが危ないどと吹き込まれたのに違いない。日本も財政再建をしないと欧米に相手にされなくなる。
「世間知らずの田舎者」(私もそうだが)欧米のしたたかな政府関係者に言いくるめられたのでしょう。ここで菅首相は「大きなる勘違いを」してしまった。
それろ鳩山・小沢のダブル辞任で内閣と民主党の支持率が「V字回復」したこと。「消費税10%論議は」自民党も言っている。言うならいましたかない。」と党内論議もろくにせず、サミットで欧米人に「洗脳」されたままでマイクを握ってしまいました。
そしたら談合記者クラブマスコミは例によって「首相発言」を短く切り取り大報道しました。「参議院選挙の争点は消費税10%論議だ」と。
選挙で「消費税」はタブーです。消費税を語って選挙に勝てたためしはありません。すぐに発言をひっこめたらよかったのに、いろいろ追求されるや「400万円以下の所得者には消費税をかけるようにはしない。」とかわけのわからない話をするようになりました。
それも後でひっこめる。「わたしはただ財政再建の議論を国民としたかっただけだ。」と弁明しましたが、それは遅い。
だいたい国民が国の財政に関心などあろうはずがない。自分の家計に関心があっても。1番の関心ごとは景気対策であり、将来の社会保障への不安があるのです。そちらへの政策のリカバリーなしに「大変だ日本はギリシャの二の舞だ。嫌なら消費税を10%にしないと日本は破綻する」とは菅首相は言いませんでしたが、多くの国民各位はそういう具合に思い込んでしまいました。
それで無党派層の大半は民主党から離れ、野党(みんなの党)へ投票したのです。
サッカーワールドカップは経済波及効果があるのです。今回優勝したスペインも失業率が20%台で経済的には大変です。しかしスペインサッカーが世界1になったことで,スペイン国民の自尊心は回復し、経済が復活することでしょう。
(スペインは経済危機を脱することでしょう。)
ギリシャも実はそうなのです。出場したことで経済は上向いているはずです。
欧米の首脳たちはそれが全部わかっていたのです。
イングランドとドイツの試合をサミット会場で,英国首相とドイツの首相が同席して観戦していました。ドイツが4-1で勝ちましたが、誤審もあり、ドイツの首相が英国首相に「ごめんなさい」と言ったとも伝えられました。
サミットの帰りにドイツの首相は南アフリカまで足を伸ばし、ドイツーアルゼンチン戦をスタンドの貴賓席で観戦していましたから。
欧州諸国にサッカーが経済をプラスにする大きな働きがあることを皆しっています。鈍いのはサッカーのこと(重要性)がわからない菅首相だけだったのです。
「弱い」はずの日本が思わぬ快進撃し、日本国中が熱狂していました。パラグアイにPK戦で惜しくも敗れましたが、日本国民の自尊心はサッカーで満たされました。
大相撲業界の野球賭博問題は「わずらわしいニュース」であり,聞きたくもない。参議院選挙についてはゆっくり考えようとなっていました。
そういうところへ菅首相の「消費税10%増税問題」が参議院選挙の争点になりました。「それはわずらわしい」ものだったのです。
そして菅首相の「オウン・ゴール」で民主党は歴史的大敗をしました。大馬鹿ものですね。
菅首相がサッカーと経済について知識や感覚があれば、選挙期間中にあんなアホな発言はしないでしょう。
自民党は民放のワールドカップ中継のスポンサーになったりしていましたから。印象操作はうまくいったようです。
菅首相のサッカー音痴と消費税10%発言が、大敗の原因なのです。
庶民大衆の声が聞こえなくなったのです。もう1度政治をやりたいのなら、この暑い中88箇所のお四国周りの歩き遍路をやるべきでしょう。
タマリンさんが描いた菅直人氏。南国市タマリン館にあります。
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