借りぐらしのアリエッティを鑑賞しました
スタジオ・ジブリの最新作品「借りぐらしのアリエッティ」というのを鑑賞しました。夜8時からの上映。
高知の映画館はハゲタカ.イオンにジネコンという形態で集約されています。大嫌いなイオンですが仕方がないので家内と2人で7月19日に行きました。「50歳以上の夫婦は2人で2000円」割引だとか。
観客は8分くらいの入りでした。午後の8時からの上映。夏休み(21日以降)になると家族連れも多くなりそうなので、上映3日目でしたが、早めに鑑賞しました。
郊外の別荘へ心臓の悪い翔という12歳の少年が、大叔母ともにやってくる。その古い屋敷の床下には、人間の生活品を借りながらつつましく両親と生活している小人のアリエッティたちがいました。
病気療養中の翔にアリエッティは姿を見られてしまう。「決して姿を人間に見られてはいけない」というのに。
なにげない日常生活を描いていますが、小人の視点から見ると世界観が違う。昆虫たちも大きくなり、ネズミや猫やカラスも大きな猛獣となるからです。
人に見つからず、生活用品を「借りもの」をするという行為は、小人たちにとっては命がけ。命綱を使って、台所へ入ったり。部屋へ入ったりしていく。
見ているうちにいつのまにか小さな世界に自分も入っていることに気づく。それに草木や風景が自然に描かれ違和感がない。
途中で母親が家政婦に囚われ、家政婦がねずみ取り業者を使って一家を捉えようとしたり緊迫の展開に。しかし屋敷に住めないアリエッティ一家はひっこしすることになり、少年との別れが来る。
音楽がセシル・コルベル。なんと公募でCDをジブリに送ってきたという。ハーブを奏でながら歌う唄は物悲しい。原作はメアリー・ノートンの「床下の小人たち」。
監督はジブリ生え抜きの米村宏昌氏。バックに宮崎駿氏と鈴木敏夫氏が控えている。
鈴木氏はあるラジオ番組でこんなことを言われていました。
、「ジブリ作品の心がけ」を以下の3つであると言い切っています。
1)面白い作品でなければならないこと。
2)少しだけ「テーマ」も意識する。
3)何よりお金儲けができるしくみをつくること。
鈴木敏夫氏はジブリが興業的に下降線をたどったころに入社。日本テレビとの提携を実現.その後はジブリの大発展しました。
「借りものくらしのアリエッティ」の宣伝も日本テレビと提携してやっています。古いジブリ作品は「金曜ロードショー」で4週連続放映ととにかく宣伝は徹底的。
その根本は「作品が面白いからヒットする」「子供たちの支持がなければヒットしない」ということに徹していることです。
今回のスタジオジブリの作品も感想は「よかった」と思います。引き込まれていましたから。
昨晩日本テレビに宮崎駿氏が出演していました。
「日本のアニメの将来を考えたときに、品質を保つために作画の正社員は160人を超えました。毎年毎年興業的に成功しないとなりたたない。自分もいつまでもやれるわけではない。
今回の作画部門出身監督はジブリの将来を託しているのです。」とか。
ある種の工業製品と同様にアニメの作画の多くを中国や韓国に出しているアニメ業界。多くの作画スタッフは契約社員や、1枚何円で請負社員j。単価は下がる一方であるとか。その中でのスタジオジブリの存在は注目されます。
「手塚治虫氏がテレビアニメの創業期にあまりにも安請負するから日本のアニメは育たなかった。」と宮崎駿氏は言い切っていました。興業的にも成功が義務付けられているのです。
監督が作画スタッフ出身だけあって、絵が綺麗です。アリエッティも可愛く描かれています。
3DやCGだらけのゲームのようなアニメが横行しています。それだけに「ペンタッチ」のアニメーションは見ていて疲れません。ジブリが推奨している「バッタ君まちへ行く」
を彷彿しました。
参考ブログ記事
ジブリによる「作品解説」です。
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