人生画力対決-1を読んで
高知県出身の漫画家西原理恵子氏。毒々しいその画風は1度見たら頭に焼き付きます。結構美形なのに、その過激さぶりは、「二度と出ない女無頼派漫画家」の称号そのもの。
高知市横山隆一まんが記念館では「バラハク」が開催されています。子どもが展示を見た後で西原理恵子氏の著作本を購入してきたので読ませてもらいました。
「すべての漫画家に喧嘩を売ります!!西原理恵子の人生画力対決-1」(西原理恵子・著・小学館・2010年3月)は表紙からして過激ではないか。
まず同じ美大出身のしりあがり寿氏(多摩美大卒)と西原氏(武蔵野美大卒)の対決から始まります。漫画界の大御所である藤子不二雄A氏やみうらじゅん、国友やすゆき、ちばてつや、やなせたかしなどが登場し、他人の漫画のキャラクターをどちらが上手に書けるのかというバカバカしい企画。
やなせたかし氏も西原氏とおなじ高知県出身。
(画像はクリックすると少しは拡大します。それにしても結構乱雑にセリフが書かれておる漫画です。)
「わたしとやなせ先生は、同郷高知県出身。
実は高知は戦争体験、従軍体験を語るお年寄りが少ない。
高知県人は南方戦線での玉砕組が多かったからだ。
やなせ先生は、そんな戦争から生きて帰り、
人間が何がつらいって、人間は何がつらいっておなかがへるくらい
つらい事はないです。
でもね 世界中のスーパーヒーローは飢えを救わないのです
だからボクはアンパンマンを描くんです。
また西原理恵子氏はやなせさんの「人徳」ぶりを呆れながらも書かれています。
「このような日本の宝、高知の至宝に対して高知県人は
やなせ先生キャラかいて 使うといてあげるからタダで
はい郷土のために書きます。
ただで作り出されたキャラクターは1000以上!」
ごめん・なはり線のすべての駅のキャラクターもやなせたかしさんの作品。そのパンフにもふんだんに使われます。
やなせさんの郷土愛は素晴らしいが、その価値を本当に理解しない高知の各界のリーダーたちが多い。郷土愛から多くは無料でやなせさんはキャラをこしらえていただいている。
それが「当たり前」だと思い込んでいるから始末が悪い。こんなことだから、高知は漫画家が育たないのだろう。やなさたかしさんの好意に甘えぱなしでどうしようもありませんね。
高知県・高知市のお役人も全然価値を理解していません。高知の産業界のリーダー達もです。だから高知は発展しないはずです。
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