坂の上の雲からのメッセージ
NHKの大作ドラマ「坂の上の雲」(第2部)が昨日で終わりました。第2部では幼馴染の正岡子規が死去し、遂に日露戦争に突入してしましました。
昨日の放送では、秋山真之の親友である広瀬武夫が、旅順港閉鎖作戦で憤死してしまいました。杉野という部下を救うために最後まで艦艇に残り命を落としました。
後年「杉野はいずこ」と歌われ、軍神となった広瀬氏は知的レベルの高い紳士であったようです。敵国ロシアの将校からも慕われていました。
秋山が「全員が生還してこそ初めて作戦は成功と言えるのだ」と言います。犠牲をいとわず勝利を目指す将校が多い中では異例の発言。節度があり、将兵を大事にする思想のもとに秋山は作戦を立案したことが良く理解できました。
(日本海海戦の図)
後年日本海軍が、犠牲を美徳化し、生還できないことを前提とする特攻作戦を遂行したことを秋山はどう考えるのでしょうか。
このドラマは指導者の覚悟、ありかたを描いています。「コップの中の政争」に明け暮れる政治屋や、それを面白おかしく報道する談合記者クラブマスコミの人たちも、少しはあやかっていただきたい。
司馬遼太郎氏が、「坂の上の雲」のドラマ化に慎重であった理由が良くわかりました。
参考ブログ記事「司馬遼太郎氏の帝国主義論」
| 固定リンク
コメント