ドーハの悲劇から、ドーハの歓喜へ
日本は決勝でFIFAランク上位のオーストラリアを破り、4度目のアジア杯の優勝国になりました。
この大会へ緒戦のヨルダン。2戦目のシリア。3戦目のカタール。準決勝の韓国戦も苦戦の連続。退場者が出たり、1人少ない状況での逆転勝ちや、延長120分後のPK戦での勝利など、見ごたえがありました。
そして決勝で宿敵オーストラリアを破り「終わりよければすべてよし」になりました。
しかし試合全体で言えば押され気味。香川の代役の藤本が今ひとつ。逆にオーストラリアのロングボールと、「高さ」に再三日本ゴールを脅かされる。ここでザック監督は藤本を下げ、DFの高さのある岩政を投入。高さのあるDF2人(吉田・岩政)で真ん中を固め、運動量のある長友を前のMFにコンバートしました。
それでもオーストラリアに攻められGK川島の神がかりセーブで失点を防ぎました。そして90分で決着がつかず、韓国戦に続いて延長戦へ突入。
これが当たりました。延長前半にFwの前田に交代した李忠成が、早速動き出す。左サイトを猛烈に駆け上がった長友がゴール正面へクロス。李忠成が抜け出しフリーで、ボレーシュート。これが決勝点でした。
大昔のサッカー漫画「赤き血のイレブン」でよくあったジャンピング・ボレーシュートでした。
(サッカーをやっていた頃に真似をしましたが、簡単にうまくいくわけはありません。凄いシュートです。)
そして延長戦終了寸前も、オーストラリアの猛攻。ゴール前のフリーキック。全員が身体で防ぐ。準決勝の韓国戦の教訓が活きていて必死で守るし、不要なファアルをしないで守りきり日本が1-0で優勝しました。
ザック監督は就任以来、引き分けを挟んで負けないであるとか。個性の強い選手たちをまとめ、特に控え選手に結果をださせた手腕は凄いと思います。
表彰式はカタール独特の派手派手なもの。金色の紙ふぶきがスタジアムに舞い、外では大量の花火が打ち上げられる。凄いことです。
カタールは王族の独裁国家のようです。しかし水道光熱費用は無料であるとか。アラブ社会はチェ二ジアの独裁政権が打倒され、エジプトでの反政府デモが盛んになりました。
その点カタールは経済政策で成功しているようで、国民各位はサッカー観戦を楽しんでいるようでした。2022年のワールド・カップの開催も大丈夫そうですね。
1993年のワールドカップ最終予選で、ロスタイムに追いつかれ、アメリカ大会へいけなかった「ドーハの悲劇」。今回のアジア杯は緒戦のヨルダン戦から。ロスタイムで同点ゴールから快進撃がはじまりました。
ドーハの歓喜になりました。これからはブラジル大会へのアジア予選を勝ち抜き、本大会で結果を出すことです。楽しみなチームになりました。
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