地震列島の日本では立地も稼働も無理なのでは
ブログネタ: 原子力発電について、どう思う?
日本は「地震列島」です。あるデータでは全世界の震度5以上の地震の25%は日本で起きているとのことです。世界の陸地の面積では1%にもならない日本が、全世界の地震の4分の1が起きているのです。
まさに日本は地震の巣です。太平洋沿岸部は、今回の東日本大地震同様のプレート型巨大地震が起きます。M9.0というのはスマトラ地震と同じ規模でした。次に地震が起きる可能性が高いのは、東海、東南海、南海地震の連動型の巨大地震です。この30年以内に起きる可能性は60%と言われています。
東日本大震災は、私の住む高知市二葉町も他人事ではありません。想定される震度は7.低地(海抜0メートル地帯)で海に近く、大地震時には想定1・95メートル地盤沈下し、高潮堤防は倒壊し、地域は水没します。そのうえに更に津波が襲来します。わたしの町は海底へ沈むという想定がされています。
四国には南海地震の襲来が予想され、大活断層である中央構造線にほど近くに伊方原子力発電所が愛媛県にあります。3つの原子炉があり、今回の福島原子力発電所3号基と同様のプルトニウムを燃やすプルサーマルもやっています。地震で「もしも」があれば、放射能被害は隣県の高知も一蓮托生です。
1番危険な原子力発電所は静岡県の御前崎にある浜岡原子力発電所でしょう。東海地震の震源域に程近く、大津波の影響を受けるからです。浜岡原発が地震で破壊されたら、東京は福島原子力発電所と、浜岡原子力発電所と挟み撃ちになり壊滅。日本の工業地帯の愛知も壊滅。伊方原発も破壊されたら中四国、関西も壊滅します。つまり日本は放射能汚染され人が住めない列島になります。
日本海側は直下型地震、活断層の巣です。2007年の新潟中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が大きな被害を受けました。この地震も原子力関係者は「想定外の活断層があった」と終始言い訳していました。
今回の福島第一原子力発電所も「想定外の大津波が来た」と言い訳しています。想定外とは何なのか?古文書では奈良時代に東北地方に今回規模の大地震と大津波が襲来してという記録があったそうです。地震学者は原子力関係者に大津波の危険性を指摘し、市民団体も指摘していました。
しかし原子力安全保安院も東京電力もそうした声に耳を貸さず、「原子力発電の地震対策は万全。地震時に安全に運転は停止する。原子力発電は120%安全だ、」ということを繰り返していました。それは今回の原発災害でウソであったことが証明されました。今後一切日本の原子力関係者の意見は信用できなくなりました。
福島第一原子力発電所の「後始末」は未だに出来ません。脅威は増すばかりで、放射能の恐怖は首都圏を脅かし、農産物や海産物のみならず、日本の工業製品の輸出品まで「放射能検査」を諸外国から義務付けられる事態になりました。計り知れない被害を福島原子力発電所は与え続け、この先何年もそれは続くのです。
結論は地震列島の日本での原子力発電は無理です。新しい原子力発電14基の建設は取りやめるべきです。また54基の原子力発電は廃炉にすべきです。しかし急にそれをすれば日本の産業は壊滅します。
日本政府は諸外国にこう断るべきです。「地球温暖化対策で二酸化炭素を発電時に出さない原子力発電に依存してきました。でも地震列島の日本では原発は無理でした。二酸化炭素は出さないけれども、放射能を出すのです。しかもひとたび罹災すれば放射能を出し続け、脅威は増すばかりです。廃棄コストは天文学的な数字になるとも言われています。もう日本では原子力発電の新たな立地は無理でしょう。
電力不足を補うために、火力発電所の建設を認めていただきたい。そして10年の時間を与えていただきたい。その間に日本政府と国民は力を合わせ、節電とエコな電源開発をします。地球環境に優しく、人間と自然が共生する社会を必ず作り上げます。それを信じていただきたい」と。
原子力発電の依存度を低下させ、安全に運転を停止させていく。一時的には火力発電所を稼働させながら、太陽光、風力、バイオマス、水力、地力、地熱、潮力などの発電を促進し、国家目標とします。必ず目標を達成します。
今年は今までの電力消費量を4分の3にします。早寝早起きします。夜更かしはしません。1人1人が声をあげ、日本の社会を変革していく。1人1人が行動し、節電する。そして新しい共生社会をつくりあげることが、これからの日本で大事になるでしょう。
選択肢は2つです。大地震におびえながら原子力発電と共存する道を歩むか。それとも電力不足を覚悟し、安全な社会を作り上げる困難な道を歩むか。まもなく日本人は1人1人が選択しなければならなくなるでしょう。
福島第一原子力発電所の事態の終息には1年以上かかるでしょう。また脅威を完全に取りのぞくためには100年以上かかると思うからです。
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