今週の"野良犬メディア”を読む
今週の"野良犬メディア”である週刊現代7月2日号。一向に終息しない福島第1原子力発電所の原発災害。国民の「不安」はより増大しています。この3ヶ月間の出来事で、政府や原子力学者、原子力関係者の発言の信用性が疑われました。
最初は「たいしたことはない」「人体にただちに影響はない」ということばかりが強調され、後出しで避難地域が拡大したり、遠隔地の放射線量が公表されたり、なんだか混乱している印象しかあたえないからでしょう。
全国民必携】本誌が独自調査 日本全国 隠された「放射能汚染」地域 (P32)~(P41)
その中で、気になる記述がありました。
「千葉県柏市・流山市は避難したほうがいい 」「誰も言わない青森・北海道の危険 」「足立区・葛飾区・江戸川区・江東区・松戸市 」 「意外と高い文京区と豊洲 」
「軽井沢 」「大阪・名古屋の現実」 こうなると狭い日本で安全な場所などないことがわかる。
外国人が福島第1原発から80キロ離れている自国民を退避処置をしましたが、今となると正しい処置のようにも思えてきます。
〈福島第一原発が崩壊の危険〉6月末「巨大余震説」を追う (P38)
巨大地震の後は大きな余震があります。スマトラ地震でもそうでした。今回の東日本大震災の余震も相当大きいとも予想されています。
とくに心配なのは堤防が津波で壊れ、地盤沈下し未だに浸水している地域です。福島第一原子力発電所も余震で大丈夫なのでしょうか。
【スクープ】〈原発大手企業と霞が関 ズブズブの証拠を入手〉原子力村の「不都合な真実」 (P42)
南相馬市に居住されている元大学教授のコメントは、淡々としていますが、説得力がありました。「無理やり避難させられて亡くなった高齢者が何人もいました。」「被害者面している首長は、普段は原発推進をしていた人たち。加害者が被害者面をしている。」、誰も責任をとらず被害者になっているのがおかしいと、指摘されています。
〈井野博満東大名誉教授が警告〉玄海原発は爆発する (P50)
これが本当の話であれば、日本はおしまい。老朽化している原子炉の危険性を説かれています。そうすると40年経過した原子炉はいたるところにあるので、不安です。
〈ああ、これが一国の総理なのか〉「やめたくないよー、菅直人は僕の前で泣いた」 (P54)
震災復旧の最中に。フィリピンで短パン姿でゴルフをされていた石井氏の発言だけに「重み」はありません。政界の噂話として読めばよい程度の戯言です。
この国にカネはあるのか 震災復興と原発賠償で60兆円 (P58)
この種の経済記事は大げさに書かれていますが、リアルさもまたありますね。今までの震災の経験からして、被害総額の約1・5倍以上の復興予算がかかるので、総額60兆円は必要となる。約40兆円の国家予算を超えている。
この財源をどうするのか。国債発行額も限度があるし、増税をやるとますます景気は悪くなるから。難しい対応が要求されます。
日本は英国やギリシャのように外国人投資家が日本国債を保有していない。国民が大半保有している。小泉時代にそのことが悪ざまに攻撃されていましたが、ここへきてそのことで国が救われることになりました。
ただ国民の財産は有限。いつまでもあるわけではない。政府や産業界が舵取りを誤り、経済が空洞化すれば日本も破綻することは間違いないからです。
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