「ツバメ号とアマゾン号」を読んで
「ツバメ号とアマゾン号」(アーサー・ランサム 著 岩田欣三 神宮輝夫訳 岩波書店)を図書館で借りて読みました。
英国北部の湖沼地帯に、夏休みの避暑に来た子供たちの冒険物語です。特に木製のヨットが帆走していく描写は、わくわくしながら読みました。わたしも下手なヨットを休日にやっているので、筆者のセーリングの躍動感が、操船する子供たちの描写を通じて伝わって来ました。
ツバメ号は、船底に竜骨があり、風上にも切りあがれるヨット。4人の子供たちが操船する。帆は茶色だ。アマゾン号は、センターボードがあるヨット・より鋭く風上側にきりあげる性能があり、2人の少女たちが操船している。
湖沼の中の無人島への航海の様子や、キュアンプや大人たちとの触れ合いなど、アウトドア・ライフ満喫。
「展回用意1とスーザンが叫び、ブームが移動すると、ジョンとティティが頭をひっこめた。そしてツバメ号は軽やかにむきをかえ、ほんの一瞬ためらうかに見えたかと思うと、たちまちたにしげに波を切りながら、右舷開きで突進した。」(P476)
風上方向へのヨットの方向転換であるジャイブを描かれています。ジャイブはたっキング(風上方向への方向転換)と異なり、ブームが頭の上を飛んでいくスピードが格段に速いですからね。
舵を手元に引き込みます。ブームが頭の上を飛んで通過したら、きった舵の半分を逆方向に戻す。必ず半分だけ戻します。そうしますとヨットが安定してジャイブができます。
夏休みの間に、子供たちも帆船航海技術も上達します。野外生活にも慣れます。子供たちはお互いを船長や航海士と呼び、船上での役割分担をしています。
良い本でした。
現在のヨットです。夜須中学ヨット部です。
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