サッカーには挌下という表現は対戦相手に失礼だ
このところの日本のマスメディアの無礼な表現には腹が立つ。
まずは9月1日のなでしこさんたちのロンドン五輪アジア予選初戦のタイ戦。「世界女王のなでしこ。沢選手ら主力選手7人を温存。控え選手主体で試合をするも、前半はFIFAランク28位の挌下のタイにてこずり、無得点に終る」という表現。
タイが守備主体の布陣を組み、自陣に全員でがちがちに守っていました。スペースがなければ得点機会はそうそうつくれません。タイはボール扱いが上手く、前線のFWはスピードもありました。
ブラジル大会のアジア弟3次予選である9月2日の「日本VS北朝鮮」戦。これまたマスコミ各社の表現は「本田,長友が怪我で欠場とはいえ、挌下の北朝鮮に苦戦し、ホームで引き分け寸前まで追い込まれていました。」とかい表現。対戦相手には失礼な表現ではないか。
むしろタイにしても北朝鮮にしても、挌上の日本に対して、守備的に行き、隙あればカウンター攻撃を仕掛ける攻撃的な守備をしていましたから。両試合とも日本はスペースがなく、苦戦していました。
圧倒的にゲームを支配しようが、ボール占有率が多かろうが、サッカーには柔道やレスリング、ボクシングのような「判定による優勢勝ち」はありません。ゴールを上げなけば勝てないし、最後まで両リームがゴールがなければ引き分けになります。
自陣に引いて守って、日本のパスの受け手に攻撃的な守備で囲い込み、自由にさせない。しかも反則せずに守備をするやりかたは、女子のタイも北朝鮮も見事でした。
サッカーはラグビーと異なり、「まぐれ」でゴールが決まることもあります。ふらふらと上がったボールが風に流され、GKの頭を超えて入ってしまうこともあります。
これがラグビーの場合はありません。必ず実力どうりの結果が出ます。守って、守って唯一のチャンスでゴールを上げることもサッカーではあります。
FIFAのライキングは、国際試合の多い代表国ほど上位になります。北朝鮮は国際的に孤立しているので、国際試合経験が少ないと思います。しかし若手の有力選手は出てきています。後は監督コーチが、国際経験豊富な外国人指導者であれば、間違いなくサッカーは強くなるでしょう。
北朝鮮の独裁体制の弊害がサッカーのサッカーの発展を阻害しているのです。在日の李忠成選手は日本に帰化してくれました。チョン・テセ選手は北朝鮮国籍を選択しました。
日本は有力な北朝鮮籍の在日選手を日本に帰化させる働きかけをするべきでしょう。せっかくの逸材を北朝鮮の独裁体制では育てることができないからです。
話がそれましたが、マスコミの報道はフェアに相手国に敬意を払い伝えるべきです。スポーツ報道のありかたを考えてみました。
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