日本人は"心がメルトダウン”している
2011年12月27日付けの高知新聞夕刊記事には感心しました。共同通信の配信記事であると思いますので、他の新聞でも取り上げられていると思います。
映画「10万年後の未来」のデンマーク人監督のマドセン氏は、福島第1原子力発電事故後の日本人の対応や行動を問題視しています。
「日本には事実を国民に教えない文化があるのか。あるとすればなぜ、日本人は納得してしまうのか」と述べています。
「これだけの大事故なのに、政府も企業も事故対応が間違っていたことを認めない。国民全体でも、原発をどうするのかという議論が盛り上がらない。それが1番深刻なのです。」
「福島事故で浮き彫りになったのは、日本人の”心のメルトダウン”だ」とマイケル・マドセン監督は言い切っています。
「10万年後の安全」はわたしも鑑賞しました。淡々と事実を追い、関係者に丹念な取材をされていました。岩盤の固い、地盤の確かな場所に高レベル放射性廃棄物を埋め込む。安全になるのに10万年かかってしまう。
10万年の間に氷河期もやってきて、今の人類が滅び、次世代の人類には言語が通じないかもしれない。
また核処理物は、使用済み核燃料でもかならず冷却していないといけない。今の技術はせいぜい100年程度の見通ししかない。1000年先のことにも対応ができていない。誰がどのようにして10万年間管理をするのか。映画の舞台となったフィンランド以外、高レベル放射性廃棄物の最終処分はなにも決まっていません。
昔うちの子供が高知新聞まんが道場に投稿していました。「未来への贈り物」という漫画が現実になります。未来に核廃棄物というとんでもないものを先送りをして、原子力発電を使い続けてよいものなのか?「10万年後の未来」は問いかけていました。
私も含め、あまりの現実の過酷さに、行動を起こせないでいました。反省が必要であると思いました。
関連ブログ記事「映画10万年後の未来を見ました。」
| 固定リンク
コメント