「食品業界はなぜ平気で嘘をつくのか」を読んで
「食品業界はなぜ平気で嘘をつくのか」(垣田達哉・著・日本文芸社・2008年刊)を図書館で借りてきて読みました。今から丁度4年前の著作です。
前年の2007年は日本では「食品偽装」が全国各地で暴かれ、有名企業、地方企業を問わず、食品業界のモラルと法令意識が厳しく問われていました。今にして思えばもう忘れてはいますが、不二家、赤福、ミートホープ、船場吉兆、などが相次ぎました。
お米の偽装もありました。このときは全国のお菓子屋やお酒メーカーが被害者になり、知らずに使用したことで、加害者にもなる騒ぎになりました。中国で製造された冷凍ギョーザで死亡事故も出たのではなかったでしょうか?
それから4年が経過してあらためて読んでみました。
垣田氏は、「食品偽装ーそれは製造年月日の表示を廃止したことから始まった!」(P68)と言い切っています。
「どうして消費・賞味期限の改ざんが多いのか。それは製造年月日(製造日)表示が,期限表示に変更されたことが大きな原因である。食品衛生法を改正し、義務表示であった製造日を任意表示にし、期限表示を義務付けたのは1995年4月1日からである。
製造日で在れば、「間違っているかどうかは誰でもわかった」のに、期限になってしまったので企業の特定の人しか、間違いや偽装がわからなくなってしまったのだ。
要するに製造日を偽装すればすぐに違反だとあbれてしまうが、期限表示にすれば偽装して気づかれない。」
ということになった。消費者側は、製造部表示を廃止することに強く反対したが、事業者側は逆に強く望んだ。その1番の理由は「日付表示の違反をわからないようにすること」だった。
それがまんまと的中した。どんな期限を表示しようが、誰も違反だとわからない。日付表示の違反がほとんど摘発されなくなったしまった。
そこに付け込んで、どんどん図に乗った企業が続出した・それが内部告発という形で。07年の不二家をきっかけに次々と発覚していったのである。」(P70)
どういういきさつで製造日表示が廃止され、消費・賞味期限表示になったのか今1つわかりません。おかしいではないですか。
わたしが取り扱っている包装資材や塗料でも製造日が、「ロット番号」で表示されています。万が1欠陥品が出れば、メーカーに連絡し、同一意製造日の製品を調査し手もらい原因を追究します。そして改善策を出します。
食品業界はそれができないようにした。それは致命的なミスであり、業界全体の信用に関わるでしょう。
日本人は「食の安全」にもっと関心を持たねばと思いますね。
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